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国連UNHCR協会 トルコ・シリア地震6か月報告 英日翻訳支援
特定非営利活動法人 国連UNHCR協会さまは、国連の難民支援機関であるUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の活動を支える日本の公式支援窓口です。
2023年2月6日にトルコ南東部とシリア北部を襲った2度の大規模地震により、現在もこの地域の被災者は脆弱な状態にあり、過酷な状況が続いています。UNHCRは、パートナー団体や政府当局と連携して被災地でのニーズを調査し、救援物資の支給や、被災者への心理社会的サポートなどの緊急対応を実施されています。
背景
翻訳面の体制強化にあたり翻訳をご依頼
ご依頼いただいた当初、協会さまでは翻訳面の体制強化を進めていらっしゃいました。はじめに短い資料の翻訳のご支援をさせていただいた後、今回、2023年8月に刊行された14ページの「トルコ・シリア大地震から6か月インパクト最新レポート」の英日翻訳のご依頼をいただきました。この報告書は、法人支援者さまへの資料となります。
レポートの翻訳は、長年人権分野の翻訳に携わってきた経験を持つ翻訳者が担当し、サステナビリティ全般の経験を持つチェッカーが確認しました。翻訳者は、国連難民高等弁務官として活躍された緒方貞子さんの活動やUNCHRが果たす役割「存在することによる保護(Protection by Presence)」に感銘を受け、人権分野を専門としたいと取り組んできたメンバーです。
アプローチ
丁寧なリサーチで、読者に現地の状況が正確に伝わる表現に
今回、和訳をするにあたり特に重視したのは、現地の状況が正確に伝わる翻訳です。読者にとってトルコ・シリアの現状や協会さまの支援活動が分かりやすく伝わる表現であること、そして実際に支援活動に携わっている方々にとっても違和感がない表現となるよう意識しました。また、専門用語も多いため、背景なども含め丁寧にリサーチを行った上で翻訳を行い、不明点については、適宜ご担当者の方に確認をお願いしながら、全体の表現を統一しました。
成果
報告書を通じて、つながる支援の輪
地震から6か月が経過した今も尚、現地では多くの人が避難生活を余儀なくされ、命を守る支援を必要としています。本報告書を通じ、より多くの方に現地の状況が伝わり、さらなる支援の輪へとつながっていくことを願っています。
ご担当者さまからの声
国連UNHCR協会 ファンドレイジンググループ 法人チーム 瀧谷 善一さま
世界各地で発生する紛争や災害などによって、難民や国内避難民が増え続けています。法人チームでは、難民支援のご寄付をくださった支援者さまには、ご寄付の使い道、難民の支援状況などの報告書を届けております。エコネットワークさまには、UNHCR本部から届くさまざまな報告を翻訳いただき、使われた表現の背景や引用先まで丁寧にコメントを付けて、短期間でお届けいただいています。今後も多くの資料の翻訳に協力いただく予定でおります。
シリアのラタキア県ラタキア市中心部の廃墟。2月6日、チュルキエ南東部とシリア北部を襲ったマグニチュード7.7と7.5の壊滅的な地震により、街の中心部で多くの建物が倒壊しました。 2023年2月6日に発生した壊滅的な地震の直後から、UNHCRはチュルキエとシリアの地震被災者への支援を続けています。 UNHCRは、約880万人が地震の影響を受けているシリアの現地で、緊急物資を提供しています。2023年2月20日現在、UNHCRは高断熱毛布、マットレス、キッチンセット、ソーラーランプを含む約3万1,700個の主要救援物資キットをシリアの家族に配布しています。(Photo by © UNHCR/ Saad Sawas)