GRI「GRI 102: 気候変動、GRI 103: エネルギー」英日翻訳

(Photo by kunakorn via AdobeStock)

オランダ・アムステルダムに本拠地を置くGRI(Global Reporting Initiative)は、企業などがサステナビリティに与えるインパクトに関する情報開示の国際的な基準「GRIスタンダード」を発行しています。

背景

気候変動・エネルギーの新基準 専門性の高い内容を日本語に

気候変動対策が喫緊の課題となる中、国際目標に整合し科学的根拠に基づく排出削減目標や取り組みが必須となっています。GRIは、これらに関する情報開示の新基準として、「気候変動」に関する初めてのスタンダード(GRI102:気候変動 2025)と、「エネルギー」に関するスタンダードの改訂版(GRI103:エネルギー 2025)を2025年6月に公表しました(英語版)。ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)やESRS(欧州サステナビリティ報告基準)などサステナビリティに関する国際的な開示基準とも整合性・補完性があるため、企業にとって重要な基準となります。

エコネットワークス(ENW)は、サステナビリティ領域や国際基準に関する専門的な知見、それを踏まえた翻訳力が評価され、2022年よりGRIスタンダードの日本語訳*を担当してきました。今回のスタンダードも引き続き担当し、2025年10月に日本語版が公表されました。

アプローチ

専門知識とリサーチ力で、最適な「定訳」を生み出す

サステナビリティ領域は日々進化し、新たな概念や用語が生まれる中で、日本語訳が定まっていない用語も多くあります。こうした中で、多くの企業の礎となる国際基準の日本語訳には、慎重な精査が必要です。

今回のスタンダードでも、カーボンクレジットに関する仕組みやルールをはじめ、新たな内容や専門性が高く複雑な情報が盛り込まれています。ENWは2000年代から、気候変動や環境金融などを含むサステナビリティ領域に特化して翻訳を行ってきたことから、その動向や背景に対する知識と専門用語に関する蓄積を活かして、翻訳に臨みました。新たな概念や用語に対しても、各チームメンバーが国際的な条約や枠組み、基準などを参照し、リサーチを行います。その上で、社内プラットフォームで参照資料や訳案を共有し、チーム内で議論し訳語を検討していきます。さらに、各セクターの専門家であるピアレビュアーとも議論や確認を重ねることで、最適な訳語を追求しています。

また、GRIスタンダードが対象とする領域は広く、膨大なリサーチが必要であるため、効率的な翻訳作業が求められます。ENWでは、GRIが採用するコンテンツマネジメントシステムに対応する、クラウド型翻訳支援ツール(CATツール)を用いています。これにより、過去に行ったGRIスタンダードの翻訳データを活用し、既存のスタンダードとの整合性を取りながら、正確な翻訳を効率的に行っています。

成果

初めての人にも熟知している人にも 新基準をしっかり伝える

GRIスタンダードを参照する様々な組織には、その領域について初めて知る人もいれば、熟知している人もいます。前者にとっては「そういうことか」、後者にとっては「なるほど、あのことか」など、いずれも分かりやすく、かつ正確に内容が伝わることを目指しています。今回の訳文も、専門家であるピアレビュアーから高く評価していただきました。私たちが手掛けた日本語訳が、基準への理解を広め、そして深めていただくための一助となることを願っています。

GRIスタンダードの次なる動きとしては、2026年第2四半期を目途に「テキスタイル・アパレル」業界を対象とするセクター別スタンダードが公表される予定です。今後もENWでは、こうした国際基準に関する知見や実績も活かしながら、様々な分野において最適な翻訳を提供していきます。

GRIスタンダード英語版 
GRIスタンダード日本語版

 

*これまでのGRIスタンダード翻訳実績:

GRI「共通スタンダード、セクター別スタンダード」英日翻訳

GRI「セクター別スタンダードGRI 12、13」英日翻訳

GRI「GRI 101: 生物多様性、GRI 14: 鉱業」英日翻訳

このエントリーをはてなブックマークに追加