GRI「GRI 101: 生物多様性、GRI 14: 鉱業」英日翻訳

資料イメージ

(Photo by Cozine via AdobeStock)

オランダ・アムステルダムに本拠地を置くGRI(Global Reporting Initiative)は、企業などがサステナビリティに与えるインパクトに関する情報開示の国際的な基準「GRIスタンダード」を発行しています。

背景

GRIに関する豊富な実績を活かして、新スタンダードの日本語訳を

TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)提言をはじめ、自然資本や生物多様性の保全に対する世界的な要求の高まりを受け、GRIは2024年に項目別スタンダード「生物多様性」の改訂版(GRI101)とともに、鉱業セクターにおける初めてのスタンダード(GRI14)を公表しました。

エコネットワークス(以下、ENW)では、2022年よりGRI共通スタンダード改訂版(GRI1~3)やセクター別スタンダードのGRI11(石油・ガス)GRI 12(石炭)、GRI 13(農業・養殖業・漁業)の日本語訳を担当してきました。翻訳の品質とともに、GRIが採用するコンテンツマネジメントシステムに国内で初めて対応できる体制を構築したことが評価され、引き続き新スタンダードの日本語訳をご依頼いただきました。

アプローチ

積み重ねた専門知識と活発な議論を通じて、最適な日本語訳を追求

新たな国際基準の日本語訳は、多くの企業が参照する礎となるため、慎重な精査が必要です。専門用語や訳が定まっていない用語が多くある中で、例えば生物多様性であればTNFDや昆明・モントリオール生物多様性枠組など、様々な国際条約や枠組みなどの表現をまず参照します。その上で、CATツールなどの社内プラットフォーム上で訳案やリサーチ資料を共有し、議論を重ねながら最適な訳語を追求しています。英文原語に忠実に、必要であれば一般的によく使われてきた日本語訳を変更することもあります。

また、過去に翻訳を手掛けたGRI共通スタンダードを踏まえた上で、セクター別や項目別スタンダードで的確な日本語訳を提供しています。加えて、これまで各セクターの専門家であるピアレビュアーと議論や確認を重ねたことで、様々な分野における知見や翻訳の品質向上につながっています。今回のGRI14(鉱業)では、GRI11(石油・ガス)やGRI12(石炭)の翻訳を通じて得た知見を活かして、スムーズに進めることができました。

成果

多くの企業が注目する新基準 理解を広める一助に

生物多様性を中心に、新たなスタンダードの日本語版は多くの企業から注目されています。今回手掛けた日本語訳が、基準への理解を広め、そして深めていただくための一助となることを願っています。

サステナビリティの領域は、非常に速いスピードでダイナミックに取り組みが進んでいます。今後もENWでは、GRIの翻訳などを通じて積み重ねた知見を活かし、新たな概念や潮流、取り組みなどを踏まえながら、様々な分野において最適な翻訳を提供していきます。

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