FoE Japan「バイオマス発電の7つの不都合な真実」インフォグラフィック

「バイオマス発電はエコじゃない」のグラフィック。マレーシア、インドネシア、ベトナム、カナダなどの生産国で木々が伐採・加工され、日本に輸送されて、発電に使われる。その過程でCO2が排出されていること、生き物や健康への影響が出ることが図で示されている。

FoE Japanさまは、地球規模の環境問題に取り組む国際NGOです。「地球上のすべての生命(人、民族、生物、自然)が互いに共生し、尊厳をもって生きることができる、平和で持続可能な社会を目指します」とビジョンに掲げ、活動しています。

背景

インフォグラフィックで課題をわかりやすく伝えたい

FoE Japanさまは、2021年5月にレポート『バイオマス発電は環境にやさしいか? “カーボン・ニュートラルのまやかし”』を発行しました。日本のバイオマス発電の現状や、日本が燃料を輸入する国々での環境・社会問題を分析し、大規模バイオマス発電により森林破壊や気候危機が引き起こされることを明らかにしています。

FoE Japanさまでは、レポートの内容を広く一般に知らせるため、グラフィックの制作をお考えでした。

アプローチ

伝えたい相手に「届く」グラフィックを

レポートは52ページにわたる充実した内容で、専門的なトピックも含まれます。一般の人に伝えるため、要点を整理する必要がありました。

エコネットワークスではまず「グラフィックによって伝えたい相手は誰か」をご担当者様とすり合わせ。その上で、伝えたいポイントを7つに集約して、どのようなグラフィックとテキストで伝えるかを精査していきました。

7つのポイントを、原料調達から発電までの流れを俯瞰した形で伝えているのが、冒頭にある1枚のインフォグラフィックです。また、それぞれのポイントについて、個別のグラフィックとコンパクトな文章も制作。SNS等でも使いやすい形にしました。

こちらに掲載されています。『バイオマス発電の7つの不都合な真実

成果

バイオマス発電の課題を知ってもらうツールに

環境に良いと思われがちなバイオマス発電ですが、実際は大量のCO2排出につながり、森林破壊も引き起こします。気候変動の加速や生物多様性の損失といったリスクをはらんでいるのです。FoE Japanさまでは、バイオマス発電の現状を広く伝えるために、各種セミナーやSNSでの発信を続けていらっしゃいます。今回制作したグラフィックも、世の中に理解を広げる手助けになればと思います。

 

ご担当者からの声
FoE Japan 小松原 和恵さま

エネルギーの問題は「難しそう」と敬遠されがちなため、バイオマス発電が引き起こす環境破壊や気候変動への影響については、ほとんど知られていません。この複雑な問題をインフォグラフにするにあたり、サステナビリティに関する知見をお持ちのエコネットワークス様に依頼いたしました。パッと見ただけで問題点を把握できると好評です。インフォグラフを一人でも多くの方にお届けし、真実が世の中に広がるよう活動を続けてまいります。

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