気候スパイラル 深刻な気候変動データで振り返る2023年

2024 / 2 / 29 | カテゴリー: | 執筆者:EcoNetworks Editor

(Photo by Gerd Altmann via Pixabay)

今月(2024年2月)の異常な高温には驚きました。2月19日に新潟県上越市で22.5℃、秋田市で20.1℃、北海道の湧別町と紋別市でも17.1℃など、北日本を中心に217地点で2月の観測史上最高気温を記録。さらに翌20日には、群馬県高崎市で25.7℃、伊勢崎市で25.4℃など真冬だというのに夏日を観測し、関東では19地点で観測史上最高の気温となりました。

2023年はどんな年だったか

さらに振り返ると、昨年2023年は気候変動が原因とみられる自然災害が頻発しました。日本では、6~7月に九州北部や東北地方など各地で線状降水帯による大雨が発生して被害をもたらし、1時間降水量や24時間降水量が観測史上1位を記録したところもありました。世界では、6月にニューヨークの空の色までオレンジ色に変えたカナダの山火事、さらに7~8月のギリシャの山火事、8月に米ハワイのマウイ島で起きた山火事、9月に北アフリカのリビアで何千人もの死者を出した洪水、さらに、ブラジル北部では観測史上最悪といわれる干ばつ。

また、数字で見ると、2023年は年平均気温が最も高い年でした。世界気象機関(WMO)は2024年1月12日に、2023年が観測史上最も暑い年であったことを公式発表し、産業革命前と比べた世界の平均気温の上昇幅は1.45 ± 0.12 °Cと述べています(つまり1.33~1.57℃の間)。

さらに、2024年1月の世界の月平均気温が1月として過去最高を記録したことを受けて、欧州連合(EU)のコペルニクス気候変動サービス(C3S: Copernicus Climate Change Service)は2024年2月9日に、2023年2月~2024年1月の12カ月の平均気温が産業革命前の平均気温を1.5℃以上上回っていたことを発表しました。

気温上昇が止まらない

米航空宇宙局(NASA)は、世界の気温上昇の様子を以下のClimate Spiral(気候スパイラル)と題した動画で可視化しています。

ただし、これは2022年までのデータです。今後、2023年のデータも含めて更新されたときには、もう一回り大きい円が現れることでしょう。

世界は2015年のパリ協定締結と、2018年の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の特別報告書『1.5℃の地球温暖化』発表以降、気候変動による深刻な影響を避けるために、気温上昇を1.5℃未満に抑えようと多方面で努力しています。けれども、残念ながら現状の取り組みでは足りていないと言わざるを得ないことを、現実が示しています。なんとか早くこの傾向を止めなければ、子どもたちの世代が今以上に自然災害に見舞われ本当に過酷な世界を生きることになってしまうのではないかと、心配でなりません。

(五頭美知/翻訳者)

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