Energy burden 世帯支出に占める光熱費の割合

2022 / 6 / 26 | 執筆者:EcoNetworks Editor

burden

最近ご依頼を受けて和訳した英文に、energy burdenという言葉が出てきました。
環境分野の文章でenvironmental burdenが出てきたら、「環境負荷」と訳します。人間の活動が環境に与える負荷のことです。環境負荷は英語でenvironmental loadやenvironmental impactsとも表現されます。
とすると、energy burdenはエネルギー負荷と訳せばいいのでしょうか?

energy burdenとは

調べてみると、米エネルギー省(DOE)のサイトに次のような説明がありました。

Nationally, low-income households spend a larger portion of their income on home energy costs (e.g., electricity, natural gas, and other home heating fuels) than other households spend. This measure is often referred to as a household’s “energy burden.” One recent study found that low-income households face an energy burden three times higher than other households. High energy burdens can threaten a household’s ability to pay for energy, and force tough choices between paying energy bills and buying food, medicine, or other essentials.
(試訳)全国的に、低所得世帯ではそれ以外の世帯に比べ、家庭のエネルギー費(電気、ガス、その他暖房の燃料など)が所得に占める割合が大きくなっている。この尺度は、世帯の「energy burden」とよく呼ばれる。最近のある研究では、低所得世帯のenergy burdenがそれ以外の世帯の3倍にあたることがわかっている。energy burdenが高いと、世帯のエネルギー費を支払う能力が脅かされ、エネルギー代を払うか、それとも食料・医薬品など生活必需品を買うか、という厳しい選択を迫られる可能性がある。

エンゲル係数のエネルギー版

食費が支出に占める割合を「エンゲル係数」といいますが、DOEの上記の説明を読むとenergy burdenはそのエネルギー版といえそうです。ご存じのように、エンゲル係数は、消費支出に占める食料費の割合であり、一般にエンゲル係数が低いほど生活水準が高いとされています(総務省統計局)。

最終的に、今回のお仕事のenergy burdenは、文脈によって「世帯支出に占める光熱費の割合」「光熱費負担」などと表現しました。
なお、「光熱費」という言葉は広辞苑で以下のように説明されています。

電灯や燃料にかかる費用。電気料金・ガス代など。[広辞苑 第七版]

昨今の世界情勢により、エネルギー価格は世界的に高騰しています。誰もが影響を受ける一方で、とくに所得の低い家計においては多大な負担となってのしかかるという視点ももつ必要があるでしょう。

(五頭美知/翻訳者)

Photo by Jack Prichett on Unsplash

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