マイクロプラスチックを減らすために

2022 / 5 / 5 | 執筆者:EcoNetworks Editor

マイクロプラスチックは地球上のあちこちに

軽くて丈夫で便利なプラスチック。でも、プラスチックはもともと自然界に存在しない物質であり、自然の素材とは違って、分解して土に還ることはありません。適正に処理されずに自然界に流出してしまったプラスチックは小さく小さく砕けていき、5ミリ以下の「マイクロプラスチック」、さらにもっと小さな「ナノプラスチック」として永遠にこの世に存在し続けることになります。

海には大量のプラスチックが漂流しており、ゆえにマイクロプラスチックも海水中に大量に存在しています。北極の海氷にも大量に蓄積されているのだそうです。

マイクロプラスチックは大気中にも舞っていることがわかっています。九州のくじゅう連山の樹氷のほか、アルプス山脈に積もった雪の中からも検出されているからです。

人間の体内にも

となれば、人間も体内に取り込んでいるかもしれないということは容易に想像できる話です。2018年に8人の糞便を調べたところ、全員のサンプルからマイクロプラスチックが見つかったそうです。

さらに最近、人の血液中からもマイクロプラスチックが検出されました。つまり、血液中に入った小さなプラスチックが私たちの全身を巡っているわけです。具体的にどのような健康上の問題が生じうるのか、まだ解明はされていませんが、人体に吸収されていることがわかった以上、のんびり楽観視しているわけにはいきません。

今後求められること

急にすべてのプラスチックの使用をやめるわけにはいかないというのが現実ですが、消費者として、減らせるところからどんどん減らすべきです。国際環境NGOのグリーンピース・ジャパンは脱使い捨てに関する独自調査を行っており、エコネットワークスでも国内カフェ業界の取り組みについての調査報告をご支援しました。

日本政府も、2019年のG20大阪サミットで「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を発表したのを契機に取り組みが始まり、今年4月から「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行されました。この法律のもと、企業、自治体、そして消費者という各主体がそれぞれに役割を果たすことが求められます。今後さらに、世界全体にわたるプラスチックの回収・リサイクルの仕組み・技術開発も求めたいところです。

(五頭美知/翻訳者)

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Photo by Sylwia Bartyzel on Unsplash

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