Triple Regeneration リジェネレーションは環境に限ったことではない

2022 / 2 / 28 | 執筆者:立山 美南海 Minami Tateyama

地球への負荷を減らす“Do less harm”よりも、よりポジティブな影響を与える”Do more good”を志向する傾向が高まっています。日本で聞くことも増えてきた「リジェネレーション/リジェネラティブ(regeneration / regenerative)」という概念も、後者の考え方に沿うものです。ReGenFriendsの調査によると、米国の消費者の80%近くが「サステナブルな企業よりもリジェネラティブな企業の方が好ましい」と考えており、「サステナブル」という言葉は消極的すぎると感じるようです。

3つのPに取り組む”Triple Regeneration”

主に環境の文脈で語られることの多い「リジェネレーション」ですが、環境(Planet)に人(People)と地域社会(Place)を加えた「3つのP」を包括的に捉え、それぞれに対してポジティブな影響を生み出そうとする動きがあります。Thinkers50 Innovation Awardを受賞した学者・アドバイザーのNavi Radjou氏は、これをTriple Regenerationと呼んでいます。

企業の事例

例えばダノンは、「One Planet. One Health」という戦略を通じて、土壌の改善、次世代農家のエンパワーメント、アニマルウェルフェアの推進に取り組んでいます。同社は何世代にもわたって農家と関係を構築しながら、土壌を回復させるリジェネラティブ農業への移行支援や農場労働者へのトレーニングを行うことで、農作物のサプライヤーが長期的に安定した収入を得られる仕組みを作っています。また、アニマルウェルフェアの推進もリジェネラティブ農業の一環と捉え、鶏の放し飼い(ケージフリー)や乳牛の飼育におけるアニマルウェルフェア認証取得などに取り組んでいます。これらを統合して一つの戦略の中で取り組むことで、地球と人と地域社会の「リジェネレーション」を推進しています。(ダノンは、リジェネラティブ農業の進捗状況に関するレポートも発行しています。)

サステナビリティからリジェネレーションへ

市場トレンド予測事業を展開するSpringwiseForbes JAPANによると、「リジェネラティブ/リジェネレーション」は2022年の注目キーワードとなるとされています。社会・環境・経済の課題を統合的に捉えながら、各分野でポジティブなインパクトを生み出そうという姿勢は、今後ますます重要になりそうです。

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