Vertical urbanization 急速に進む都市化への対応策

2022 / 1 / 6 | 執筆者:EcoNetworks Editor

世界全体で都市化が進んでおり、2050年には、世界の都市人口は今より25億人増えて、世界人口の3分の2が都市に暮らすようになっているだろうという試算が国際連合から出されています。それに備えて、食料や住環境など、さまざまな対応が必要です。

都市部で農地や居住地域の面積を広げるには限りがあるため、垂直方向の拡大が、1つのカギを握ります。

垂直農法

限られた面積で生産できる食料を増やす方法として、垂直農法(vertical farming)があります。具体的には、LEDライトでの「水耕栽培」や、空中に垂らした根に養分を加えた霧を吹きかける「気耕栽培(aeroponics)」、魚の水槽と水を循環させて、魚のフンの養分を生かして野菜を栽培し魚の養殖もできる「アクアポニックス(aquaponics)」など、土を使わずに多様な場所で食べ物を育てられるさまざまな手法があります。

また、縦積みができる輸送用コンテナの中で、気候や照明や養分を完全に最適化して、エネルギー効率も最適化した水耕栽培を行う手法も、ニューヨークなどで始まっています

垂直の森

住環境としては、イタリアのミラノに2014年、「Bosco Verticale」(イタリア語で「垂直の森」の意)という名のツインタワーマンションが建設されました。ここでは「ちょっとベランダに緑を置きました」というレベルをはるかに超えた緑化が行われていて、樹木が800本、低木5000本、その他の植物1万5000本が植えられています。二酸化炭素を吸収してくれたり、気化熱で局地的に気温が下がったりと気候変動対策に役立つほか、鳥のすみかを提供するなど生物多様性の面でも効果が期待されます。

ただ、中国で建てられた同様のタワーマンションでは、気候のせいか、蚊の大発生という問題も発生しているようです。今後、樹種の選び方や手入れの方法など、改善を重ねていく必要もありそうです。

都市化の流れは、特に中所得国で最も加速すると予想されます。持続可能な世界であるために、食と住環境以外にも、交通やエネルギーなどのインフラ、雇用、教育や医療などのサービスも含め、人々のニーズをいかに小さな環境負荷で満たしていくか、知恵を出していくことが必要です。

(五頭美知/翻訳者)

Photo by Josè Maria Sava on Unsplash

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