英語の「etc.」、使用は必要最小限に

2021 / 1 / 25 | 執筆者:EcoNetworks Editor

「etc.」は記載されている以外にも例があることを表す、皆さんよくご存じのラテン語ですが、英語の「etc.」と日本語の「など」は翻訳の際に単純に置き換えられるものではなさそうです。

intelのCSRレポートを見ると、「etc.」が出てくるのは脚注の2か所のみ(2つは同文)。ネスレのレポートでも脚注の1か所です。実は、英語ではもともと「etc.」を多用しないことが推奨されます。

英語ライティングのスタイルガイド『The Elements of Style』には、

In formal writing, etc. is a misfit. An item important enough to call for etc. is probably important enough to be named.
フォーマルなライティングにetc.はそぐわない。わざわざetc.を付けるほど重要な項目なのであれば、それはおそらく具体例を挙げるに値する。(試訳)

とあります。

日本語の「など」と比べ、英語の「etc.」は、「それ以外にある」という情報を強調する表現といえます。

「etc.」がカジュアルな表現のため、英文のレポートでは「among other things」などの表現を使うこともありますが、これも冗長な感じがするため多用は避けたいところです。「etc.」と同じく、わざわざ「among other things」を付けるくらいなら、具体例を書いた方がよいでしょう。

日本語で「AやBなど」というとき、実際はAとB以外の具体的なイメージは持っておらず、「AとBとそれ以外」ではなく、「AとB」を指している、という場合も多く見受けられます。また、「それ以外」が存在する場合でも、具体的に書くほど重要でなければ、英語では訳出しないという潔さも必要かもしれません。

また、使い方の注意点として、例であることを示すfor example、such as、includingといった表現と「etc.」を併用するのは冗長な表現です。

さらに、「etc.」を使う時は、具体的な例を2つ以上挙げる必要があります。

〇 Sugar, salt, etc.
× Pepper, etc.

こうした点に注意しつつ、「など」を英語で訳出するのは最小限にし、「他にもある」ことを明確に示す必要がある場合のみとすることを、ご提案していきたいと考えます。

(翻訳者、翻訳コーディネーター/ Yasuko Sato)

Photo by Debbie Courson Smith via Pixabay

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