子どもたちに、広い世界を Neutral and inclusive

2019 / 10 / 5 | 執筆者:Yukiko Mizuno

欧米を中心に進んでいる、おもちゃの世界のジェンダーフリー。これまでにもブログで何度か取り上げてきました。

フランスでは先月、政府と業界団体が、ジェンダー表現に偏りのないおもちゃを推奨する憲章に署名しました(原文はこちら)。クリスマス商戦を数ヵ月後に控えて発表されたこの憲章は、フランスのおもちゃ業界全体を対象としています。業界側は、測定できる対策を実施して、おもちゃの「性の中立性(gender-neutrality)」を改善すると約束しています。

この動きの背景にあるのは、科学技術関連の仕事に就く女性の割合が少ないという現状。仕事は性別によって区別されるというメッセージが、小さいうちからおもちゃを通して子どもたちに植え付けられているのでは、とフランス政府は懸念しています。例えば、フランス国立科学研究センターで働く女性研究者の割合は38%で、研究主任に占める割合は3割に達しません(2017年値)。世界的に見れば、人工知能(AI)分野の開発に携わる女性の割合がわずか22%だという報告もあります。

今回の憲章の発表と時期を合わせるように、大手玩具メーカーのマテル社では新しい人形の発売を始めました。人形の性別は決まっておらず、髪型や洋服をさまざまに組み合わせることによって、自由に人形の姿を変えることができます。この人形を紹介するウェブサイトで目を引いたのは以下のような表現です。ジェンダーのバランスをとる、という表現を超えて、「誰も排除しない世界を作り出したい」という思いが伝わってきます。

Making Doll Play More Inclusive
a doll line designed to keep labels out and invite everyone in
All welcome!
もっと、みんながいる人形遊びに
レッテルを貼らずに、みんなを招き入れるように作られた人形たち
みんなおいで!

子どもたちは遊びを通して世界を学びます。おもちゃが、偏見を植え付けたり可能性を狭めたりするものではなく、多様性を伝え、夢を広げる存在であるように——。こうした取り組みがさらに進んで行くことを期待します。

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