小さな国の、大きな一歩

2019 / 8 / 28 | 執筆者:Yukiko Mizuno

昨今、海洋プラスチック汚染の問題が各国で大きく報道されています。こちらのブログでも何度か取り上げてきたように(最近の記事はこちら)、大手企業や自治体ではプラスチック製の使い捨てストローなどを禁止する動きも出てきました。

そうした中、プラスチックの廃止に向けてすでに具体的な行動をとっている国もあります。その一つが、南太平洋の島国バヌアツ。人口約28万人の小さな国で、世界をリードするような取り組みが進んでいます。

バヌアツでは2018年7月に、プラスチック製の使い捨てストロー、使い捨てのプラスチック袋、テイクアウト用のポリスチレン製容器を禁止する法律が施行されました(国としてプラスチック製の使い捨てストローを禁止したのは世界初)。市民からは街が前よりきれいになったという声が聞かれるなど、その効果は大きいようです。2019年12月には、さらにプラスチック製の使い捨て食器類、卵の容器包装、果物を入れるナイロンメッシュのネットなど7品目が禁止になる予定です。

この取り組みは、環境保全だけでなく地域経済にも貢献しています。バヌアツには、タコノキの葉を使う伝統工芸があり、昔から女性たちが手編みのかばんを作っていました。プラスチック袋が禁止になったことで手編みのかばんが見直され、需要が増えて、女性の収入向上につながっています。

プラスチック関連の動きに関して、バヌアツの外務大臣は以下のように述べています。

One of the advantages here is that it is so small that you can do things that you may think impossible in other places”
(仮訳)ほかの場所では不可能だと思われるようなこともできるのが、この小さな国の強みなのです。

小国であることを弱みではなく強みとして、大国に先んじて行動を起こしているのがすばらしいと思いました。具体的に何ができるかは国によって違うでしょうが、その行動力、そして環境保全と伝統工芸に根差した経済効果を同時に実現しているところなどは、日本の私たちも学ぶべき点だと思います。

このエントリーをはてなブックマークに追加

翻訳トレーニング講座 受講者募集中!

環境やサステナビリティの分野を専門とする翻訳を志す方の成長をサポートする翻訳講座「サステナビリティ翻訳トレーニング」。実際にご依頼いただくことの多い報告書や資料に類似する内容を課題とし、受講者の方のレベルアップにプロ翻訳者でもある講師が伴走します。

※ 2019-20年講座は、受講のお申し込み受付を終了しました(2019/12/1)。

言葉にまつわるエトセトラを募集中!

この単語の訳にいつも頭を悩ませる……よりよい英語表現が知りたい……
このブログで取り上げてほしいワードがあればこちらよりご連絡ください。

お名前
メールアドレス
取り上げてほしいワードなど

* 内容についてお問い合わせをする場合があります
* すべてへのお答えをお約束するものではありません
* CSR、サステナビリティ分野の内容を優先します

プライバシーポリシーに同意する