あらゆるモノにCircularity(循環性)を

2017 / 6 / 22 | 執筆者:Masako Maeda

カナダのCorporate Knights社が毎年発表するGlobal 100(世界で最もサステナブルな企業100社ランキング)。今年1月に発表された2017 Global 100で、昨年の57位から3位に浮上したのが米国のテクノロジー企業、シスコシステムズです。

同社はCSRレポート2016の中で、Energy and Greenhouse Gases(エネルギーおよび温室効果ガス)とCircular Economy(サーキュラーエコノミー)の2つを環境分野の最優先課題として挙げています。前者を挙げる企業は数多くありますが、後者に対する取り組みを報告している企業はまだそれほど多くないように思います。

世の中に存在するあらゆるWaste(捨てられる製品や素材、遊休資産など)を永続的に再利用しつづけ、Wealth(利益)に変えていくような経済システムの実現を目指す「サーキュラーエコノミー」。

シスコのサーキュラーエコノミー戦略は4つの要素で構成されています。

① Product Return(製品の回収)
年間1万2,000トンの使用済み製品を回収し、新品同様に作り直して再販したり、素材や部品をリサイクルしたりします。回収率を上げるため、使用済み製品の集荷依頼や回収状況の確認ができるモバイルアプリも独自に開発しています。

② Go-to-Market Model(市場開拓モデル)
機器の販売だけでなく、リーシングなど「サービスとしての製品(Product as a service)」と呼ばれるビジネスモデルを推進しています。自社で製品を所有するので、製品寿命や利用効率の向上、再利用がしやすくなります。

③ IoT and Cloud Solutions(IoTとクラウドソリューションの活用)
IoTとクラウドコンピューティングの技術を駆使して、機器やネットワークを監視・制御し、資産の利用率を改善しています。IoTネットワークの通信規格の普及も進め、ワイヤレス・コミュニケーションを加速させています。

④ Product Design(製品の設計)
廃棄された製品を回収して修理やアップグレードをすることで、可能な限り製品寿命を延長します。また、製品の機能性やエネルギー効率の改善、小型化による使用材料の削減など、Circularity(循環性)を高めるデザインを追求しています。

「作る→売る→使う→捨てる」という従来のプロセスを、
「作る→売る/貸す/サービス提供する→使う→回収する→直す/作り変える→
売る/貸す/サービス提供する→使う…」という循環型のモデルへ。

シスコの先進的な事例を読みながら、サーキュラー・エコノミーが分野を超えて常識となっていくことを願いつつ、個人レベルでもできることがたくさんあるなと改めて感じています。

関連ブログ:
ひと目でわかる 図解サーキュラーエコノミー
WastewaterはもうWasteではなくなる

Photo by Friends of Europe

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