Sustained and sustainable

2016 / 5 / 11 | カテゴリー: | 執筆者:Yukiko Mizuno

sustainedPhoto by U.S. Department of Agriculture

以前にこのブログで、2015年9月の国連持続可能な開発サミットで採択された「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」
Transforming for Our World: The 2030 Agenda for Sustainable Development
について採り上げました。

この文書で、sustained, inclusive and sustainable economic growth という表現が数回使われています。(sustainableとsustainedの順が逆になっているところもあります。)

持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDG)の文章なので、sustainable(持続可能な)が重要語として使われるのは当然なのですが、そこにsustained(持続的な)という言葉が重なっているのが気になり、背景を調べてみました。

経済の長期的な成長、成長の維持を表すのがsustained growthという表現です。経済の長期的な成長は、SDGの前身であるミレニアム開発目標(MDG)の達成において、貧困削減などの面で貢献したとされています。

さて、膨大な議論を経て採択されたアジェンダでは、このsustainedに加えてsustainableという言葉が経済成長のあり方を説明する言葉として使われています。
Sustained and sustainable economic growth
=「環境の持続可能性を損なわない形で経済成長が維持される
という意味になるかと思います。

Sustainableが「持続可能な開発」という大きな概念にとどまらず、より直接的に経済成長を形容する言葉として使われているところに意味があります。SDGsを達成するには、経済が長期的に成長するだけでは十分でなく、経済成長が環境の持続可能性を犠牲にするものであってはならないのだという点が強調されているのです。

国際文書は多数の国や団体による長い交渉を経て策定されるものなので、明確な意思をこめて、選ばれて使われている言葉も少なくありません。難解な文章も多い中で、そうした言葉を見逃さず、分かりやすく伝えることができるように、言葉に対する感度を磨いていきたいと思います。

(参考サイト)
Valuing the environment – from sustained to sustainable growth (18 February 2015, New York, DESA, United nations)
TST Issue Brief: Sustained and Inclusive Economic Growth, Infrastructure Development, and Industrialization

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