英語以外の言葉との出会い


Photo by Ryan & Nada

翻訳の仕事をしていると、さまざまな国や地域の地名や人名に遭遇します。文書の性質によっては英語表記をそのまま残すこともありますが、ニュースの記事など、カタカナ表記をあてることが望ましい場合もあります。

著名人や政府の要人の名前、大きな都市の名前などは、省庁のサイトや地図などで確認することができます。例えば外務省の各国データのサイトには、日本を訪問した要人の名前が記載されています。
(下はアフリカのガーナの例。「要人往来」という項です。)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/ghana/data.html#section2 

あまりなじみのない国の地名や人名の場合には、Google翻訳で音声を聞いて、その音を手掛かりにすることもあります。

こうしていろいろな方法で調べるのですが、その国の言葉を少し知っていると、資料を探し当てるのに役立つことがあります。例えば大洋州のフィジー共和国では公用語の英語のほかにフィジー語とヒンディー語が用いられています。フィジー語は表記に英語のアルファベットを用いますが、いくつか独特の決まりがあります。“B”の音は「ンブ」、“Q”は「ング」という音になり、“C”は英語のtheに近い音になるといった具合です。ですからカタカナで表記すると、例えば以下のようになります。

Cakobau ザコンバウ(19世紀にフィジー全土を統一した首長の名前)
Raiwaqa ライワンガ(地名)
Abaca アンバザ(村の名前)

ところで、フィジー語では外来語のつづりが元の英語の音に由来するものが多く見られます(日本語で外来語をカタカナで表記するのと似ています)。以下の言葉が何を表すか推察してみてください。

Karisito
makete
tavako

答えはキリスト、マーケット、タバコです。

こうした言わば翻訳の「周辺知識」は、知ること自体が面白いですし、思わぬときに役立つことがあります。もちろん、日々の業務では目の前にある案件に集中するのですが、そうした中でもアンテナを張って、「知識の幅」を広げる努力を大事にしたいと思っています。

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