Satoyama landscape=「里地里山」

2011 / 2 / 22 | カテゴリー: | 執筆者:二口 芳彗子 Kazuko Futakuchi

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Photo by kayakaya

2009年に弊社で環境省の「生物多様性企業参画ガイドライン」の英訳を
担当させていただいた際に、日本政府として、
里地里山の英訳をSatoyama landscapeと決めた、とお聞きしました。
かつては、弊社でrural landscape called satoyama という風に訳出していたことも
ありましたが、それ以来、Satoyama landscape を定訳として使っています。

2010年3月に国連生物多様性事務局より発行された
「地球規模生物多様性概況3」にも、Satoyama landscape の説明があります。
Global Biodiversity Outlook 3
http://www.cbd.int/doc/publications/gbo/gbo3-final-en.pdf
(34ページ右下のコラム)

生物多様性の保全の重要性がますます注目される中、
人間の暮らしが豊かな生態系を作った、世界でも珍しい日本発の考え方として、
環境省と国連大学が協働し、「里山イニシアチブ」を立ち上げています。
里山イニシアチブ ホームページ
http://satoyama-initiative.org/jp/

里地里山は、人間の活動そのものが環境にうまく融合した日本のモデルですが、
古くから自然との折り合いをつけて暮らしている人々は、世界にもいるはずです。

Satoyama landscapeということばのもと、そのようなアプローチが
世界中で注目を集めることを期待しています。

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里地里山について:
里地里山は人間が作り出した環境です。作物や燃料になる木を得るために、
もともとあった林を切り開いて、田畑を作り、木を植えました。
その結果、水辺や湿地、明るい林など、さまざまな環境が誕生し、
それぞれを好む多様ないきものが暮らせるようになりました。

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