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西原渚さん Nagisa Nishihara
フランス語翻訳者の西原渚さんは、大学在学中から翻訳者として活動を始め、その後、翻訳者としてビザを取得して渡仏。現在は、「東京の100倍くらいゆったりしている」(西原さん)というフランス南西部の村で、子育てをしながら在宅で翻訳者の仕事を続けています。西原さんの仕事や日々の生活について、お聞きしました。
フランス語、フランス南西部の魅力を伝えていきたい
―ENWパートナーになったきっかけは?エコネットワークスではどんなお仕事をしているのですか?
2012年に銀行の書類の翻訳が、エコネットワークスとの最初の関わりです。その後、フランス語翻訳のお仕事をいろいろさせていただくようになり、エコについても学びたい、スローライフもできる範囲で実践したい、と思ったのでENWパートナーになりました。
―住まいはどちらですか?普段はどんな仕事をしているのですか?
フランス南西部の人口600人ほどの村に住んでいます。日本人は私1人です。まわりはトウモロコシ畑が多く、東京の100倍くらいゆったりしている、のどかなところです。
仕事は、主に在宅翻訳と、貿易アシスタントをしています。現在15か月の娘がいるので、日中は家事、育児をし、主に夜に仕事をしています。フランス人の夫は、主に日中、自宅でフリーランスの翻訳者、プログラマーの仕事をしており、お互い協力しながら仕事、子育てをしています。
―サステナブルな働き方を続けるために工夫していることは?
無理な受注はしないように心がけています。また、仕事の効率化により、翻訳単価を上げる工夫をしています。
―そもそも、なぜフランス語を学びたいと思ったのですか?
大学受験で自分のレベルにちょうど良かったのが東京外国語大学だったのですが、二十六言語からどの言語を専攻するか考えた時に、シドニーオリンピックで聞いたフランス語がとても耳に心地よかったので、フランス語専攻に決めました。
大学1、2年の時はどちらかというとフランス語が苦手で、まさか自分がフランス語翻訳者になるなんて思っていませんでした。それが、大学3年ごろフランス人と話しているうちに難しい文法の活用が自然にできるようになり、のめりこむようになりました。
―その後、翻訳者を志すようになったきっかけは?
大学3年の時に自分の進路を考えたときに、会社員として働く自分が全く想像できず、インターネットで情報を集めるうち、インターネットを通じて知り合った方の紹介で、フランスで1か月、アニメ専門誌の編集部のインターンシップをできることになり、帰国後も東京の特派員として活動しました。
その後も、インターンシップを紹介してくださった方から仕事をいただけるようになり「翻訳者を目指そう」と考えるようになりました。大学卒業後は、1年ほど派遣の仕事で貿易事務をしながら翻訳の仕事をし、2008年にフリーランスの翻訳ビザで、ここフランスに来ました。その後「来るもの拒まず」の精神でいろんな文章を翻訳し、今に至ります。
―大学在学中から自分で道を切り開き、翻訳者になられたのですね。次に、日々の生活について聞かせてください。オフの過ごし方は?
同居している義母を中心に家庭菜園をしています。家庭菜園では、日本から種を取り寄せてしそ、ごぼう、ニラなど日本の野菜も育てています。今住んでいる村には1時間ほどで歩けるウォーキングのコースがあるので、毎日のようにベビーカーを押しながら、そのコースを歩いています。近所の農家は馬やにわとり、七面鳥などを飼っているので、娘は動物園に行かずして、自然と動物を触れ合っています。
―素敵な環境ですね。最後に、5年後の夢を教えてください。
翻訳の仕事に関しては、在宅の仕事を続けていきたいです。今は夜を中心に仕事をしていますが、子どもが大きくなってきたら、昼間に仕事時間をシフトしていきたいです。
私が住んでいる地域は、日本人にあまり知られていません。フランスと言えばパリを想像する日本人が多いのですが、田舎も魅力がたくさんあります。そんな良さを日本の人々に、何らかの形で伝えていきたいです。
また、仕事でピレネー山脈圏の伝統工芸品を輸入している企業を手伝っており、伝統工芸品の知識を得ているので、もっと詳しく知り、スペシャリストになりたいです。
今住んでいる環境はとても気に入っていますが、パソコン1つでどこでも仕事できるので気に入った村があれば、そこに移るのもよいかな、と思っています。(取材日2016/1/21)
経歴:
1982年神奈川県生まれ、新潟県出身。東京外国語大学外国語学部欧米第二課程フランス語専攻卒。在学中より翻訳を開始。2008年に渡仏、フリーランサーとなる。翻訳を軸に、商材情報提供や貿易アシスタントなど、フランスと日本の「かけはし」的な業務全般を承っている。