/ リサーチャー

徐 倩さん Katty

社会課題と企業や人材をつなぐ架け橋に

中国から日本に渡り、リサーチャーとしてキャリアを積みながら企業などの社会課題の解決に向けた取り組みを支援する徐倩(Katty)さん。エコネットワークス(ENW)と働く理由や仕事のやりがい、これからについてお聞きしました。

 


徐 倩(Katty)

中国の大学を卒業後、日本の大学院で海洋学を専攻し博士号を取得。コンサルティング会社でリサーチ業務に従事した後、2023年からエコネットワークスに関わるように。ESGの動向調査やサステナブルな社会につながるテーマに関するリサーチ業務に携わる。


ENWと出会い、サステナビリティが身近なトピックに

リサーチャーという仕事を選んだ理由やENWとの出会いについて教えてください。

昔から好奇心旺盛で周囲の変化を察知しやすく、また物事の背景や経緯を調べて学ぶことが好きでした。大学院で海洋学の研究を行っていた際に、一つのテーマを追求するよりも、広く学ぶ方が好きだと気づき、研究者ではなくリサーチャーとしてキャリアを歩むことにしました。サステナビリティの領域に関心を抱くきっかけとなったのが、前職で携わった「未来年表」の制作です。ただ、当時はまだSDGs(持続可能な開発目標)は「国連の目標」という認識で、自分自身とは遠く離れたものとして捉えていました。こうした考え方を変える転機となったのが、ENWとの出会いです。たまたまENWのウェブサイトを目にする機会があり、そのときに読んだ代表メッセージ組織としてのあり方に強く心を惹かれました。

ENWのどんなところに惹かれたのですか。

生活と仕事のバランスのとり方を考えていた時期でもあったので、従来の「会社と従業員」というカタチにとらわれない組織経営や働き方を追求しているENWの姿勢に共感しました。また、生活と仕事を完全に切り分けることなく、サステナビリティを軸においた生き方をしているメンバーが多い点にも惹かれました。個人セッションへの申し込みフォームに、「あなたは、どんなサステナブルな取り組みをしていますか」という質問があったのも印象的です。この質問を受けて、これまで遠くに感じていたサステナビリティというテーマとの距離がぐっと縮まったような、初めて自分ごと化できたような気がしています。

目指すは本質を見極めるアナリスト

普段はENWでどんな仕事をしていますか。

ESGの動向調査やサステナブルな社会につながるテーマに関するリサーチ業務に携わっています。特に印象に残っているのが、あるメーカーから依頼された「サステナビリティの最新動向に関するフィールドリサーチ」支援です。ENWの多様なネットワークを活かして複数国にわたる視察先の選定および訪問に向けたコーディネートをご支援し、私は母国である中国を担当しました。クライアントから指定されたテーマ、例えば高齢化社会について現状を調べていくうちに、自分の中で社会課題を捉える視点や関心が変わっていくのを感じました。以前は、サステナビリティというテーマに向き合うとき、常に企業を軸に置き、そのビジョンや新しいテクノロジーによって何を実現できるかという観点で考えることが多かったのです。それが、このプロジェクトを通じて、「今、社会では何が起きているのか」「本質的な問題は何か」という問いを軸に物事を見るようになりました。社会課題に直面している当事者と企業、両方の視点を踏まえながら、実際に起きている問題とそれらを解決する技術やサービスをつなげることができたら、それこそが私が働く意義ではないかと思います。

それがKattyさんのMyパーパス(存在意義)なのですね。その実現に向けて、磨いていきたい専門性やスキルはありますか。

調査結果を分析するアナリストとしてのスキルを磨いていきたいです。これまではチームで取り組むプロジェクトが多く、私はリサーチャーとして調査結果をプロジェクトマネージャーに報告する役割を担ってきました。多角的な視点での調査を心がけているため情報量が膨大になることが多いのですが、それが必ずしも最終的な結論に結びつくわけではないことを、これまでの経験から学びました。多くの情報の中から何が重要かを見極め、結論にたどりつくスキルを身に付けることで、同分野での専門性を高めていきたいです。

ネットワークを広げ、変化の波を起こす

ENWの集いで仲間と話すKattyさん(左から2番目)

ENWでは、今後どんなことに取り組んでいきたいですか。

リサーチャー・アナリストとして、サステナビリティに関連する様々なテーマに取り組み、知識を広げながら、地域社会の課題とそれらを解決する企業や人材をつなぐ架け橋のような役割を担っていきたいです。私は生まれも育ちも中国なのですが、それがENWでは強みの一つになっています。先日、帰国した際に前述のプロジェクト(フィールドリサーチ支援)で調べた高齢者施設や多様なニーズに応えながらコミュニティづくりを行う街を訪れ、そのとき感じたことをTSA(ENWのコミュニティ事業)のシェア会で他のメンバーに共有しました。私が提供した事例や視点に対して、参加者が質問・意見し、それがまた私に新たな視点を与えてくれる。この循環にワクワクしました。一人ひとりが異なる背景や視点をもっていて、それを共有して学び合い、考える文化がENWにはあり、そんな組織で働けることを誇りに思います。

最近では、ENWの人材開拓や組織づくりにも貢献していきたいと思いはじめ、海外やサステナビリティに関心のある人たちで構成させる中国のオンラインコミュニティに加入しました。ENWの世界各地に広がる多様なネットワークをさらに広げていくことで、より多角的な視点をもって社会課題の解決に取り組む企業やNGOなどを支援していけるのではないかと考えています。

ENWは「Foster Team Sustainability together, everywhere.」というパーパスを掲げ、サステナブルな社会の実現に向けて意思のある人たちとつながり、変化の波を起こそうとしています。Kattyさんが、目指している方向性と重なる部分がありますね。

purpose

昔から社会が抱える課題、例えば貧困などに問題意識があり、実際に旅先でそういった光景を目にすると胸が苦しくなりました。ただ正直なところ、以前は自分が社会に影響を与えられるなんて思ってもいませんでした。けれど、ENWのパーパスと出会って、同じ思いをもった仲間と手をつなげば、雫を波にすることができる、社会を変えることができるかもしれないと思うようになったのです。先ほどお話した中国のオンラインコミュニティでの活動は、まさに意思のある人たちとつながるためのものです。こうした取り組みを通じて得た人脈や知見を活かして社会課題の解決に挑む企業などに必要な情報や視点を提供していくことで、「チーム・サステナビリティ」の輪を広げていければと思っています。

(取材日:2025/4/2)

 

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