SDGs達成に向けたブレイクスルーを起こすビジネスモデルと技術

2020 / 1 / 11 | 執筆者:野澤 健 Takeshi Nozawa

2020年を迎えました。国連持続可能な開発目標SDGsの達成年である2030年まで、残り10年です。SDGs、およびパリ協定が目指す持続可能な社会を達成するためには、ビジネスにおいてもこれまでのあり方(Business as Usual)を継続することは最早ありえず、「大変革(Transformation)」が求められています。

そこで注目されているのが、ブレイクスルーを起こすためのビジネスモデルとテクノロジーです。イノベーションによってSDGsに大きなインパクトを与えるための考え方をまとめた、国連グローバルコンパクトの報告書があります。

Framework for Breakthrough Impact on the SDGs Through Innovation
https://www.unglobalcompact.org/library/5723

そこではブレイクスルーを起こすビジネスモデルと4種類の破壊的技術として、以下が挙げられています。

●ビジネスモデル

・パーソナリゼーション(個人化)
・クローズド・ループ(循環型のシステム)
・アセット・シェアリング(資産の共有)
・利用ベースの価格体系
・協働エコシステム
・アジリティ(敏捷性、迅速な適応・変化)

●人を模倣する技術
・次世代ロボティクス
・人工知能(AI)
・新現実

●健康・安心・幸福に影響する技術
・遺伝子編集
・マイクロバイオーム(微生物叢)
・デジタル農業

●つながる技術

・IoT
・ビックデータ
・ブロックチェーン

●つくる・運ぶ技術
・無人航空システム
・自動運転
・積層造形(3Dプリンティング)

企業にはこうしたビジネスモデルや破壊的技術を取り入れながら、SDGs達成のための新しい製品・サービスやビジネス機会を創出していくことが期待されています。加えて大切なことは、こうしたイノベーションを広げていくことです。

例えば違法な森林伐採を止めるために生み出された数行のソースコード「Code of Conscience(良心のコード)」。ブラジルのIT企業がアマゾンの違法伐採を止めるために開発したもので、このコードを搭載した重機が森林保護区域に入ると、GPSが感知して自動的に機械がストップします。

このコードが画期的なのは、違法伐採を引き起こす機械そのものに働きかけるというアプローチをとった点です。違反者を罰するなどの法律が整備されても、ちゃんと運用されなければ違法伐採の対策には効力を十分に発揮しません。アマゾンのような広範な地域では、監視の目がなかなか行き届かないのが実状です。そこで開発者たちは、伐採を行う機械の仕様を簡単に変える仕組みを作ることで、伐採を止めるという方法を取ることにしたのです。

開発されたコードはオープンソースとして公開されており、誰でも使用可能です。現在政府や企業に対し、このコードを搭載するための働きかけを行なっています。

自身がブレイクスルーを起こすだけでなく、外で起きているこうしたイノベーションの種を探して実用化に協力したり、積極的に採用したりして広げていくことも、企業にできることです。

PIRO4DによるPixabayからの画像

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