日本での性暴力反対の動き~フラワーデモ

2019 / 10 / 3 | 執筆者:EcoNetworks Editor

日本各地にフラワーデモが広がっています。これは、性暴力に反対する意志を示し、刑法改正を目指す抗議活動で、2019年4月から毎月11日に行われています。

きっかけとなったのは、今年3月に、性暴力事件への無罪判決が続いたことでした。
ウェブサイトには以下のように書かれています。

2019.3.12 福岡地裁
女性が抵抗できなかった状況を認めながらも、男性が女性が合意していたと勘違いしていたとして無罪。サークルの飲み会で、男性はこの飲み会で安易に性的な行動に及ぶことができると考えており、女性から明確な拒絶の意思が示されていなかったと主張していた。

3.19 静岡地裁
強制性交致傷の罪に問われた男性が無罪
女性は暴力を振るわれ反抗が困難だったと裁判所は認めた上で、女性が抵抗できなかった理由は精神的な理由とした。「被告からみて明らかにそれと分かる形での抵抗はなかった」として無罪。

3.26 名古屋地裁
娘が中学2年生のときから性虐待をしていた父親が無罪。裁判所は、娘への性虐待を認めながらも、罪に問われた2年前の事件について、自分から服を脱いだ、父親の車にのってホテルに行ったことを理由に、「抵抗しようと思えばできた」として無罪。

3.28 静岡地裁
当時12歳の長女を2年にわたり週3の頻度で強姦していた罪で問われた父親に対し、家が狭いことを理由に少女の証言は信用できないとして無罪。家から押収された(所持品により)児童買春・児童ポルノ禁止法違反の罪で、罰金10万円。(カッコ内は当社による補足)

 

刑法は2017年に改正され、実に110年ぶりに性犯罪が厳罰化されました。
これにより
・被害者の性別を問わない(従来は女性に限定されていた)
・非親告罪化(被害者からの告訴がなくても起訴できるように)
等が盛り込まれたものの、不十分だという声もあります。

不十分だとされる点の一つが、被害者が反抗できないほどの暴行・脅迫がなされたという証明が求められていることです。上記3例目のように「抵抗しようと思えばできた(がしなかった)」と無罪判決が出ていますが、恐怖から動けなかった、抵抗できなかったという状況は想像に難くなく、実際に多いという指摘があります。

性暴力は重大な人権侵害です。企業にとっては、従業員が被害を与える/被害を受ける の両方の可能性があります。

今年6月にILOで、職場の暴力とハラスメントを禁止する条約が採択されました。日本は批准するか検討中としている(採択時のコメント)とはいえ、性暴力を含む暴力とハラスメントへの対応はより一層重要性を増していくと考えられるでしょう。

性被害や性暴力を考える上では「性的同意」がキーワードです。わかりやすく作られたハンドブックも配布されています。大学生による編集後記の「被害者にも加害者にもなりたくない」「大切な人にもそんな経験をしてほしくない」という言葉が印象的でした。
ウィングス京都『GENDER HANDBOOK 必ず知ってほしい、とても大切なこと。性的同意』

(近藤圭子/プロジェクトマネジャー)

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