Sustainability Frontline
構造的差別=不平等なレース が分かる映像
米大統領選、共和党はトランプ氏の指名候補が確実になったということで、
民主党の候補決定ならびに本選挙の行方が気になるところです。
トランプ氏といえば、問題視されているのが様々な差別発言。
近年はイスラム教徒に対する差別発言やヘイトクライム(憎悪犯罪)が
特に注目されていますが、米国で根深くあるのがアフリカ系の人々に対する差別です。
アフリカ系米国人がどのように構造的な差別状態に
おかれているかを描いたのがこちらの映像。
同じスタートラインに立っているように見える
白人と黒人の選手ですが、いざレースが始まると、
歴史的な背景や社会的な事情による様々な障害が
黒人選手の行く手を阻んでいきます。
構造的な差別がどのようなものかがわかりやすく表現され、
子どもたちの教育にも使われているのですが、
ある学校では白人の親たちからの
罪を子どもたちにずっと背負わせることになるとの申し立てを受け、
映像教材の使用を禁止したということがニュースになっていました。
(最近の日本の歴史教育の問題とも近いものがありますね)
上記のレースの映像を、日本の
女性活躍の文脈で考えてみるとどうでしょう。
男性と女性、あるいは
育児や介護に携わる人とそうでない人に置き換えてみると、
構造的に置かれている障害がわかりやすくイメージできるのではないかと思います。
どのゴールを目指したいか、どんなペースで走りたいかという
個人の気持ちを大切にすることももちろん必要ですが、
それも、コースが走れる状態にあるか、走る条件は同じかといった、
走るための前提条件が整った状態で初めて議論できることです。
映像を見て、構造的な部分に着目することの大切さを再認識しました。