Sustainability Frontline サステナビリティをカタチに
ひと目でわかる 図解サーキュラーエコノミー
photo by Gert Swillens
最近よく耳にするようになった
「サーキュラーエコノミー」というキーワード。
簡単に説明するとしたら、
欧州でここ数年盛り上がっているコンセプトで、
日本でいう循環型社会の話を経済と結び付けて、
新しい生産と消費のあり方を目指す動き。
少し詳しい方であれば、
人口増加による資源不足に対処するために、
生産から廃棄までの直線的な仕組みが様々なレベルで循環していくよう
設計やビジネスモデルの段階から抜本的に社会経済のあり方を見直すもので、
新たな雇用・事業機会を生み出す。
エレン・マッカーサー財団が推進して、
PhilipsやUnilever、H&M、Googleなどの大手企業も参加し、
EUの政策の中心にも位置づけられている産官学一体の動き。
こんなところでしょうか。
ただ、それでもどういうことか、ピンと来ない方も多いと思います。
そこで、サーキュラーエコノミーの概念を示す図をいくつかご紹介。
どういった状態を目指そうとしているのかを
つかんでいただけると思います。
日本の「循環型社会」の概念図は、たとえばこんなイメージです。
一方、こちらが「サーキュラーエコノミー」の概念図です。
世界経済フォーラム(WEF)にサーキュラーエコノミーのグループがあり、
そこが2014年に発行したレポートの中にある図です。
(ここにはCiscoやNestle、Coca-Cola、SAB Millerなどが参加しています)
(Towards the circular economy: Accelerating the scale-up across global supply chains)
左側が生物資源、右側が技術・部品、
上から下へと生産から廃棄までの流れがあり、
各レベルで循環していくイメージです。
より具体的に製品で考えた場合のイメージがこちら。
組み立てと逆の手順で分解し、
それぞれの部品が再利用されます。
そしてこちらはさらに細かく資源レベルで考えたものです。
ひと目とまではいかなかったかもしれませんが、
サーキュラーエコノミーが目指す方向が見えてきたでしょうか。
イメージとしてだけではなく、現実的にどう実現していくかを考えていることがわかると思います。
アクセンチュア監修の書籍「Waste to Wealth(無駄を富に変える)」では、
5つのビジネスモデルとあわせて整理しています。
WEFからは他にも第4次産業革命やIoTが
サーキュラーエコノミーの実現に果たす役割をまとめた
レポートなどが出ていて興味深いです。
(IoTは自然界に存在する生態系の循環を人間社会で実現するもの、
という考え方が面白かったです)
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