Sustainability Frontline サステナビリティをカタチに
ついに99%達成! スターバックスの倫理的なコーヒー豆調達
9月9日、各地のスターバックスの店舗に「99」の文字が掲げられました。
私が訪れた場所でもこの通り。
2015年4月、同社のコーヒー豆の99%が倫理的に調達できるようになりました。
それを受けて行われたのが、手書きで”99″がデザインされたカップの提供など、
全国の店舗でコーヒー生産者とのつながりを感じる99キャンペーンです。
コーヒー豆の倫理的な調達99%を達成 “99”にちなみ、9月9日を特別な一日に
https://www.starbucks.co.jp/press_release/pr2015-1382.php
日常的にスターバックスを利用している私としては、
嬉しいニュースです。
(頼み方がこなれていたからか、先日も「もしかしてスターバックスで働かれていますか?」と
店員さんに言われました。確かに「スタバで仕事」は毎日のようにしていますが。。。笑)
同社の倫理的な調達の基準となっているのは、
「C.A.F.E.プラクティス(Coffee And Farmer Equity)」というガイドラインです。
2004年に国際環境NGOのコンサベーション・インターナショナルの
協力のもと作成されたもので、必須条件の「品質水準」「経済的な透明性」と、
第三者機関評価による「社会的責任」「環境面でのリーダーシップ」をクリアしたコーヒーを
「責任をもって栽培され、倫理的に調達されたコーヒー」と認証しています。
具体的には、
・対価の公正な分配を示すために支払い証明書の提出しているか
・児童労働をさせていないか、労働者の宿泊設備を整えているか
・コーヒーの実から豆を取り出す際に使用する廃水を浄化しているか
・生物多様性の保全や、農薬低減に取り組んでいるか
といった取り組みがサプライヤーには要求されます。
「C.A.F.E.プラクティス」全体の取り組み状況については、
コンサベーション・インターナショナルが定期的にレビューを実施。
2011-12年度の報告書では、生産者・加工業者ごとに
設定された環境・社会面のKPIの達成状況が詳細に開示されています。
C.A.F.E. PRACTICES RESULTS ASSESSMENT FISCAL YEARS 2011-2012
グローバル企業のコーヒーサプライチェーンでの取り組みでは、
ネスレの「ネスプレッソ」も独自の調達基準
「The Nespresso AAA Sustainable Quality™ Program」に基づく取り組みを進めており、
現在80%が同基準に沿って持続可能な形で調達されたもの。
Nespresso – Sustainability Achievements infographics 1
こうした企業独自の基準は、フェアトレードラベルのような統一のものとも異なるため
生活者にとってはわかりにくい面もあります。
今回のようなキャンペーンは、生産者とのつながりを意識し
自社の取り組みへの理解も高めるよいきっかけとなるので、
是非継続した取り組みを期待します。
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