Sustainability Frontline サステナビリティをカタチに
米シティ、10年で1000億ドルを都市の気候変動対策と生活向上に
photo by Daryl I
米金融大手のシティグループが、
今後10年で総額1000億ドル(約12兆円)を
気候変動の影響軽減や、地域社会の生活向上につながる案件に
融資や投資、資金調達を通じて提供することを発表しました。
Citi Announces $100 Billion, 10-Year Commitment to Finance Sustainable Growth
http://www.citigroup.com/citi/news/2015/150218a.htm
急速に進む都市化の流れを背景に、
都市への重点的な支援を計画している点が特徴的で、
東京都も参加する気候変動への取り組みをリードする世界の環境先進都市グループ
C40(世界大都市気候先導グループ)とも恊働。
(参考:「Interview: 東京都は、環境で、世界のステークホルダーとどう関与しているのか?」
地域社会の気候変動への適応施策や、
安全な飲料水へのアクセスや廃棄物管理などのインフラ改善、
低・中所得コミュニティへの環境に配慮した手頃な住宅融資などに
取り組むとしています。
シティグループは、2007年にも同様の10年間で
500億ドルを投融資する計画を発表し、
3年前倒しで2013年に達成しています。
また新たな環境目標も同時に発表され、
2020年までに05年比で温室効果ガス排出量35%、
エネルギー・水の使用量30%、廃棄物60%削減に取り組むほか、
温室効果ガスの排出量は2050年までに80%削減する長期計画も掲げています。
今回シティが発表した「10年で1000億ドル」の目標のように、
欧米企業は今後目指す方向性と到達点となる大きな旗を掲げることが得意です。
あわせて実態をみていく必要があることはもちろんですが、
こうしたメッセージの発し方によって、
従業員や投資家など、受け手の印象が大きく変わることは事実です。
実績を元に控えめに、誠実に伝えることはもちろんですが、
こうした「未来志向型」のコミュニケーションが
もっと日本企業においても広がっていくことを期待します。
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