Sustainability Frontline
ウナギにマグロ 土用の丑の日に考える持続的な漁業資源管理
photo by Norio NAKAYAMA
7月29日の昨日は土用の丑の日でした。
6月にニホンウナギがIUCNの絶滅危惧種に指定されたことを受け、
今年はいつにもまして、ウナギに対する関心が高まっている気がします。
普段それほど環境に関心がない友人が、
牛丼チェーンで販売されているうな丼を見て、
自分に言い聞かせるように一言。
「こういう所で安売りされているウナギを気軽に食べるから、ダメなんだよね」
資源管理なき薄利多売という問題の本質を
感覚的に言い当てていて、印象的でした。
一方、グリーンピースの調査結果を見る限りスーパー各社の反応は鈍いです。
ウナギを本当に食べられなくなる日が間近に迫っているという
強い危機感を感じます。
こうした状況に対し、パルシステム生活協同組合は、
対策として不買も1つの方法として検討しながら、
適切な資源管理を行っている漁業組合と協力して、
ウナギ、食文化、産地・生産者を守る方法を選択しました。
パルシステム:シンポジウム「うな丼の未来」で報告 末永く、うなぎと共に迎えたい「土用の丑の日」
ウナギを「食べ続けたい」からこそ、
適切な取り組みを行っている生産者を積極的に「食べて」応援し、
売上の一部や寄付されたポイントを資源保全活動に活用する
活動に取組んでいます。
適切な資源管理が行われているかを判断する1つの基準として、
漁業者および加工・流通過程を認証する
MSC(海洋管理協議会)認証があります。
6月にはカナダのマクドナルドが、
欧州、米国拠点に続いてフィレオフィッシュをすべて
MSC認証のエコラベル付きに切り替えることを宣言しました。
同社は2年ほど前から、欧州拠点でMSC認証ラベルの取得に
取組んでいます。
残念ながら日本のマクドナルドではまだそうした動きは
報道されていませんが、率先した取り組みを期待したいところです。
MSCはMarine Stewardship Councilの略です。
ここに登場する”Steward”という単語について、
翻訳ブログで解説をしていますのであわせてご覧下さい。
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