Sustainability Frontline サステナビリティをカタチに
デトロイト市再建に1億ドル JPモルガン・チェース
photo by Rick Harris
米国大手金融機関のJPモルガン・チェースが
デトロイト市の再建に5年間で総額1億ドルを
拠出することになりました。
デトロイト市は2013年7月に
連邦破産法9条の適用を申請、
事実上の財政破綻となった市です。
事業拠点の1つとして80年以上の歴史がある
ミシガン州の企業市民として、
市の経済回復とコミュニティの再生に対し、
類を見ない規模の投資を行います。
JPMorgan Chase & Co. Announces $100 Million Commitment to Support Detroit’s Economic Recovery
http://investor.shareholder.com/jpmorganchase/releasedetail.cfm?ReleaseID=849183
具体的な拠出先は、
4000万ドルを2つの非営利の地域開発金融機関を通じて、
通常の銀行融資が受けにくい地域再生につながる
小規模ビジネスへの融資に。
さらに1000万ドルを両団体のキャパシティ強化に。
2500万ドルを、市内の劣化した建物の補修・再生事業に。
状態の悪い住宅を購入して利用する個人向けにも融資。
1250万ドルを人々のキャリア・能力開発に。
700万ドルを小規模ビジネス・起業家支援に。
550万ドルを市の将来の発展につながる
鉄道敷設などの事業に。
といったメニューとなっています。
(Invested in Detroit’s Futureより)
1つの企業がこれだけの規模の支援を
市の再建に対して行うのは異例といえます。
またJPモルガン・チェースは資金面だけでなく、
従業員のプロボノ支援も同時に行うそうです。
市の財政破綻というのがどういう状態になることなのか、
実は私もあまり想像がついていませんでしたが、
国内で同様の状態にある夕張市の市長、
鈴木直道さんのインタビューが実像を掴む上で参考になりました。
市が変革に向かって走り出しているタイミングでの
企業からのこうした支援は、行政にとっても市民にとっても、
大きな支えになるのではないでしょうか。
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