Sustainability Frontline
AvivaやAdidas、HSBC 弱い立場の子どもたちの支援を呼びかけ
英国の保険企業Avivaが中心となり、
特に弱い立場におかれている子どもたちに対する
企業の責任と取組みに関する報告書を発表しました。
Joining the dialogue: Vulnerable children and business
http://www.csr-asia.com/report/Joining_the_dialogue-Vulnerable_children_and_business.pdf
報告書の取りまとめには、
adidas Group、HSBC、Kuoni、Microsoft、The Body Shopの5社が
お互いの経験を持ち寄り、CSR Asiaが協力。
経済発展の陰で貧富の差が悪化しているアジアにおいて、
特に弱い立ち場におかれている子どもたちに対し
企業が事業活動やサプライチェーン、地域活動を通じて及ぼしている
正負の影響や、取り組む上での考え方や事例を紹介しています。
たとえばadidas Groupはパキスタンで行っている
サッカーボールの縫製現場において、
児童労働の原因となっている貧困を改善するために
収入の多くを子どもたちのために使う女性に焦点をあて、
女性の工場での就業を通じて収入向上を支援しています。
またAvivaはNGOやインドネシア政府と協力し、
出生証明書を発行して教育や必要なサポートが受けられるようにしています。
特に弱い立場に置かれている子どもたちとは、
具体的には障がいのある子や児童労働に従事させられている子どもたち、
人身売買や性的搾取にあった子どもたちを指し、
決して一括りにはできません。
たとえばその1つであるストリートチルドレン。
報告書ではStreet-connected childrenという表記を用いています。
これはストリートチルドレンも決して全員が同じ状況にあるわけではないからで、
ユニセフの定義によると、
・路上で働き子どもたちだけで生活する子どもたち(street-living children)
・路上で働く子どもたち(street-working children)
・家族と路上で暮らす子どもたち(Street-family children)
に分けられるそうです。
今回の報告書は、「Joining the dialogue」とタイトルある通り、
課題に対する解決策を示すベストプラクティスではなく、
先の見えない課題に対して社会的な関心を高め
他企業の取組みを促し、協働していくための
対話への参加を呼びかける内容となっています。
情報発信には、Thunderclapというプラットフォームを利用し、
ソーシャルメディアを通じて14万人以上の人に情報をリーチしました。
目に見えない問題に対して、問題そのものを可視化し、
社会の取組みを促していく。。。積極的に応援したい動きです。