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2013年の米国企業市民賞 大賞はUPS
今年で14回目を迎えた、米国企業の企業市民活動を表彰する
企業市民賞(Corporate Citizenship Awards)。
各部門の受賞企業が米国商工会議所
ビジネス・シビック・リーダーシップ・センターより発表されました。
The Citizens Awards
http://bclc.uschamber.com/citizens-awards
大賞を獲得したのはUPS。
自社の強みが活かせる地域・分野での活動が評価されました。
グローバルな自社の物流ネットワークが展開するコミュニティに対して、
交通安全や緊急災害支援、退役軍人の雇用訓練の分野で
資金援助やボランティア活動による支援を展開。
2012年に行った3ヶ月間の調査によると、
ボランティア活動を通じて新規売上機会の
費用対効果指標が5%増加したそうです。
教育部門で表彰されたのは3M。
40年以上にわたって、本社近くにある
移民が多い貧困地域の子どもたちが通う公立小学校を支援し、
近年はSTEM(科学、技術、工学、数学)教育に特に力を入れています。
2004年から2011年にかけて、退学率を半減させ、
67%が中等教育への進学を志向するようになりました。
コミュニティ改善部門はTransamerica。
深刻な問題になっている食料砂漠地域
(都市部で食料品や日用品にアクセスできない地域)
に住む子どもたちの肥満や栄養改善に貢献するために、
都市型農園を開設し、地域の食料事情の改善に取組んでいます。
災害支援部門はIBM。
災害発生時に、従業員によるプロボノ支援チームが
専門的なスキルと技術を早期に提供する仕組みを構築しています。
経済的エンパワメント部門はCitiとWalmart。
35カ国で展開するマイクロファイナンスプログラム、
5年間で200億ドルを投資する女性の自立支援プログラムが
それぞれ評価されました。
全世界での廃棄物削減の取組みが評価され、
環境部門はHilton Worldwideが受賞。
健康部門はMerckで、
30カ国で1800万人の患者がいるとされる
河川盲目症(オンコセルカ症)の治療薬を
10億錠以上寄付し、患者の生活改善に取組んでいます。
パートナーシップ部門はCitiとNational Community Tax Coalition。
低所得者層の子どもたちの大学進学を支援し、
経済的な自立をサポートしています。
活動の内容だけでなく、自社がその課題に取り組む理由や、
達成した成果の見せ方など、参考になる点が多くあります。