イスラム圏で消えたキューピーの羽

2013 / 10 / 15 | カテゴリー: | 執筆者:野澤 健 Takeshi Nozawa

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photo by phozographer

中東だけでなく、
インドネシアやマレーシアなどに
広がるイスラム圏。

こうした地域に進出する企業は、
イスラム教の教えに抵触しないように
対策をしていくことが求められます。

代表的なものが、主に食品などを対象にした
ハラル認証」の取得。

第三者機関から付与される
イスラム教の戒律で許されているものであることを示すマークで、
海外に進出する大手や中小企業だけでなく、
国内でも観光客を受け入れるホテルや留学生が多い大学などでも
取得する事例が増えています。

しかし配慮したいのは、それだけではありません。

少し前のニュースですが、キユーピーは
イスラム圏で販売するマークに限って、
キューピー人形の羽をなくすことを決めました。

イスラム国は「羽なし」=規律に配慮、シンボルマーク変更-キユーピー
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201305/2013051700771&g=eco

理由は、キューピー人形のマークが天使を想起させるため。

天使はイスラム教ではムスリム教徒が
信じなくてはいけない6信の1つであり、
預言者ムハンマドの言葉を伝える
非常に重要な存在。

元々は2010年から政府機関の許可を得て販売を始めていましたが、
天使に似たマークを描くこと自体が問題視される可能性があるとする
宗教チェック機関の指摘を踏まえて、
変更を決定したそうです。

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