最先端の技術≠最適な技術 海外向け下水道ツアーからの学び

2013 / 8 / 9 | 執筆者:野澤 健 Takeshi Nozawa

先日東京ビックサイトにて開催された
下水道展’13東京において、
海外来場者向けのツアーを実施しました。

水ジャーナリストの橋本さんにお力添えをいただき、
ツアー内容の企画を行ったのですが、
ルート設計にあたって考慮したのが、
「最先端の技術」と「最適な技術」は必ずしもイコールではない、
という点です。

下水道のようなインフラを考える上で重要なことは、
都市の発展度合と将来の姿を考慮した上で、
適切な技術を導入していくことです。

そこで今回は

●成長期の都市/地域に求められる技術
-汚水処理、環境保全(生活・工場排水の浄化、生活環境の向上)
-洪水対策(雨水処理、浸水被害の軽減)

●成熟期の都市/地域に求められる技術
-大規模集中型と小規模分散型の使い分け
(処理施設からエネルギーと水のマネジメント拠点化へ、農村部で役立つし尿処理槽など)
-効率化・省エネ化
(微生物の生活環境を向上させることによる処理効率のアップ、乾燥・焼却エネルギーを削減するための脱水処理技術など)
-補修・維持管理(下水道管を掘り出さずに改修する技術や診断方法、耐震・免震など)
-資源活用(下水中の有機物、無機物をエネルギー源や建設材料や肥料などの資源として有効活用する)
-気候変動対応(想定以上の大雨対策)

といったカテゴリーごとに、
それぞれ特徴的な技術を紹介していきました。

アジアの参加者がほとんどだったのですが、
「洗練された高度な技術が必ずしも最適な技術ではない」
という説明に、強くうなづいていたのが印象的でした。

今回、本当に様々な技術が紹介されていて、
どれも興味深いものばかりだったのですが、
こうした技術開発を考える上で持っておきたい大事な視点があります。

これは先日建設会社のダイアログでも同様の話題が出たのですが、
日本の高度な技術は、このケースではこれ、と
状況ごとに個別の技術が開発され、細分化していき、
結果的に全体としての効率が悪くなってしまう傾向があるといえます。

ガラパゴス化ではなく世界に通用する技術として、
汎用的に適用できる、あるいは全体に統合できる
シンプルな技術開発がこれからは期待されています。

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