「多様性の中の統合」を阻む言語の壁

2009 / 1 / 24 | カテゴリー: | 執筆者:野澤 健 Takeshi Nozawa

国連には、英語・中国語・フランス語・スペイン語・
アラビア語・ロシア語の6つの公用語があります。
加盟国は192カ国。

一方でEUには現在27カ国が加盟しています。
認められている公用語は、23。

「多様性の中の統合(United in Diversity)」がEUの掲げるスローガンであり、
互いの差異の尊重を実現していこうとしています。
しかし、言葉の違いは大きな壁。

その問題を克服するため、EUではなんと、
4000人もの通訳・翻訳者が働いています。

europe 2009年冬号「EUを動かす人々」
http://www.deljpn.ec.europa.eu/data/current/europe2009winter11.pdf

多様性を推進する上で、言語は大きな壁です。

日本企業でダイバーシティを推進していくために
外国人比率を高める場合にも、言語が大きな壁になります。

社内会議の英語化などで対策を測っているところもありますが、
効率が落ちるなど、必ずしもうまくいくものではありません。

強制的に国籍多様な環境を作り出しているところもあります。

伊藤忠は2009年度末までに、全ての営業部門に
現地採用の優秀な外国籍社員を受け入れることを決定しました。

ダイヤモンド・オンライン「本社で外国人社員に総合商社魂を叩き込む伊藤忠の裏事情」
http://diamond.jp/series/inside_e/09_01_16_001

政府の報告書では、経営に参画していく優秀な外国人の活用を
「高度な外国人参画」と位置づけ、積極的に推進しています。

「グローバル人材マネジメント研究会」報告書
http://www.meti.go.jp/press/20070524002/globaljinzai-houkokusho.pdf

私たちエコネットワークスでも、アメリカやカナダから
タイ、中国とネットワークスを世界に広げており、
多様なメンバーが集まることで、化学反応が起きやすい風土ができています。

私たち自身も、ダイバーシティ・マネジメントを実践していきたいと思っています。

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