EU-環境目標20-20-20

2009 / 1 / 22 | カテゴリー: | 執筆者:野澤 健 Takeshi Nozawa

これまでは企業の動きが中心でしたが、
少し話題を変えて、EUについてみてみたいと思います。

環境目標20-20-20

これは何かというと、エネルギーと気候変動戦略の一環として、
EUが掲げている2020年までの中期目標です。

・90年比で温室効果ガス20%削減
・最終エネルギー消費量に占める再生可能エネルギーの割合を20%に
・エネルギー需要の20%削減

これに加えて、運輸部門でガソリンとディーゼルにおける
バイオ燃料の割合を10%に引き上げることを目指しています。
europe.jpg
europeの2009年冬号によると、目標実現のためにも、水素と燃料電池の
新たなエネルギー源の開発が不可欠。

現在、欧州はエネルギーの54%を輸入に頼っています。
昨今のロシア-ウクライナのガス問題からもわかるように、
エネルギー安全保障の観点からも、
早急にエネルギー政策の実現が求められます。

EU 新たなエネルギー政策パッケージ公表
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=19512&oversea=1

気候変動とエネルギー戦略は、EUの
持続可能な発展戦略(EU Sustainable Development Strategy)
で7つの重点課題の1つとして挙げられています。

・気候変動とクリーン・エネルギー
・持続可能な交通
・持続可能な消費と生産
・自然資源の保存と管理
・公共衛生
・ソーシャル・インクリュージョン、人口、移民
・国際的な貧困と持続可能な発展

日本のエネルギー自給率はわずか4%(原子力を国産エネルギーとしても18%)で、
エネルギー消費量は伸びる一方です。

日本でも早急なエネルギーの転換政策が求められます。

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出展:IEA,Energy Balances of OECD Countries 2003-2004 (2006 Edition)

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