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ストレス解消に自己実現!米国で広がるマインドフルネス瞑想法(第3回)〜マインドフルネスの原理
前回はマインドフルネスの実践法をいくつか紹介しましたが、
最後の今回はその効果がどこから現れるのかについて少し触れたいと思います。
まず、この話を進める上で重要になってくる法則の紹介から。
「思考と身体は繋がっている」です。
例えば、街頭で銃を向けられる場面を想像してみましょう。
極端な例ですが、
この状況で恐怖を感じない人はほとんどいないでしょう。
しかし、少し考えてみれば、
銃を向けられること自体は何の問題ないことです。
問題なのは、その人が銃を打つかどうかです。
打たれて死ぬことが怖いのです。
つまり、銃そのものの存在と、
銃を見て連想すること(打たれるイメージ)とは別モノで、
体への影響がまったく違います。
実際、私たちの日常生活の中で経験する刺激と、
その刺激で発生する考え、ひいては感情は分かれておらず、
しつこくくっついています。
モノには過去の経験や、将来への期待など、
様々な連想がまつわっているのです。
これが、カバットジン博士のいう「余計な判断」に当たる部分です。(前回の記事参照)
マインドルネスはこの二つをスパッと断ち切ってくれるのです。
1回目で話した動悸のことをもう一つの例として取り上げてみましょう。
マインドフルネスを実践することで私が長く経験した動悸が消えたと言いましたが、
意識的に消そうとして消えたのではありませんでした。
動悸の音、胸などに与える圧迫感、喉がつまる感覚などについて考えるのではなく、
「動悸」という体験を構成する様々な感覚に意識を向けることで、
動悸の怖さがなくなって、それで動悸が消えたのです。
「今という瞬間に、余計な判断を加えず、真剣に、意識して注意を向けること」
を徹底したからです。
これはつまり、今という瞬間に直面している状況をあれこれと考え、
その意味するものについて考えるのをやめることです。
自分の思考パターンから解放され、今を生きることができるようになります。
皆さんも、仕事のストレスや病気に伴う痛みなどがあれば、
その感覚だけに集中してフルに観察すれば、
何か良い変化が起こると私は確信しています。
また、もし痛み自体が軽減されなくても
痛みにまつわった様々な考えから解放されるので、
より自分らしい生活ができるようになると信じています。