不平等な国の幸福とは

2014 / 6 / 10 | カテゴリー: | 執筆者:EcoNetworks

国連が発表した国別幸福度ランキング2013。
世界で最も不平等な国の一つ、メキシコは、何位にランクインしたでしょうか?

答えは、16位です。
17位のアメリカを抜き、さらに43位の日本よりはるかに上位につけました。
なぜだと思いますか。

おそらく、宗教による力が大きいのではないでしょうか。
16世紀、スペインによる植民地支配と同時にメキシコにもたらされたのが、キリスト教宗派のひとつ、カトリックです。
大多数の国民が熱心なカトリック教徒である彼らにとって、キリストの教えが心の支えであり、精神の糧となっているのです。

貧しくても、
生きているだけで幸せ。
家族がいるだけで幸せ。
仕事があるだけで幸せ。
健康でいられるだけで幸せ。

そんな風に、自分の置かれた環境に感謝することを子どものころから教えられ、育った人も少なくありません。
そのような神への感謝の気持ちが、幸福度の高さに繋がっているのでしょう。

終わりのない麻薬抗争、治安の悪化、汚職、貧困、さらに広がる所得格差……。

社会問題は山積みですが、メキシコには、揺るぎない精神の拠りどころがあり、
それが人々の毎日の生活を豊かにしているのではないでしょうか。

このエントリーをはてなブックマークに追加