「手料理を楽しむ」~自分の健康に責任を持つ~

2019 / 4 / 10 | カテゴリー: | 執筆者:EcoNetworks Editor

~このシリーズでは、日々の生活で実践できる「食」にまつわるアクションをご紹介します~

毎日3食、食事をするとすれば、1週間で21食。日々の暮らしが忙しいと、ついつい外食が増えがちです。この1週間で、何回外食し、何回自炊したでしょうか?

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【アクション No.1】自炊を増やす
【アクション No.2】信頼のできるお店や農家さんなどから食材を購入する
【アクション No.3】畑やプランターで野菜を育ててみる
【アクション No.4】シンプルな調理で素材本来の味を生かす
【アクション No.5】料理をすることで、自分の身体の声に耳を傾ける
【アクション No.6】こだわりの手料理をおすそ分けする
【アクション No.7】安全で環境負荷の少ない食器にこだわる
【アクション No.8】友人と料理の一品持ち寄り会を開く
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【アクション No.1】自炊を増やす

一概に外食と言っても、お客さんの健康を守るべく食材にこだわっているお店もありますし、自炊と言っても冷凍食品や添加物だらけの食事で済ませる場合もありますが、自炊のいいところは、自分で責任を持って材料を選び、自分の望む量を好きな方法で調理でき、食を他人任せにせず、自分の健康に自分で責任を持てる、ということです。

現代社会の仕事はデスクワークが多く、一日中座りっぱなしになりがちな方も多いと思いますが、立って手足を動かしながら段取りを考え、五感を働かせて味を調える炊事は、いい気分転換にもなります。

【アクション No.2】信頼のできるお店や農家さんなどから食材を購入する

自炊する際、普段、食材はどこでどういう基準で選んでいるでしょうか? 鮮度や育て方、値段、産地など、いろいろな基準が考えられます。

食材選びは、毎日の食の安全性に大きく関わってきます。自分や家族の健康を大事にするなら、客の健康や安全性を気遣っている信頼できるお店や販売者から購入したいものです。

【アクション No.3】畑やプランターで野菜を育ててみる

一番確かなのは、食材を自分で直接得ることでしょう。

野菜を自分で育てれば、旬の食材を新鮮なうちに食べられます。都会暮らしで畑を持つのが難しければ、ベランダのプランター菜園という手もあります。食卓に一品でも、自分で育てた食材があると、喜びが違ってきます。買ってきた野菜の種をとって育てることもできるし、根っこ付きで販売されているネギは上の方を食べた後、根っこを水に浸けておけば茎が再び生えてきて、土に移植して育てることもできます。簡単なところから始めてみると、楽しくなってくるかもしれません。A4サイズのスペースがあれば、1年間のサラダを自給できるそうです(「100%オーガニックフードを自分で育てる A4サイズのスペースがあれば、1年間サラダは食べていける」寺尾朱織 著)。

手間暇かけて野菜などの作物を育てるのは面倒で好きではないけれど、採集は好きだ、という方もいます。山や森に出かけて、食べられる野草や木の実、キノコなどを採集してくるのもいいかもしれません(毒草や毒キノコにはくれぐれもご注意!)。

【アクション No.4】シンプルな調理で素材本来の味を生かす

自分の好みやこだわりに応じて食材を得たら、次はどう調理するかです。

自然な育てられ方をした旬の新鮮な素材は、複雑な味付けをしなくても、塩や醤油など、シンプルな味付けで美味しくいただくことができます。料理は時間がかかって面倒で嫌い、という方もいると思いますが、素材本来の味を生かそうとすれば、料理は自然と手間がかからなくなります。食材にこだわることで、調理が楽になり、手料理が楽しくなる、という好循環に入ってしまえば、どの工程も楽しめるようになります。

【アクション No.5】料理をすることで、自分の身体の声に耳を傾ける

どんな味付けでどう調理するかは、その時々の自分の体調にもよります。体調によって、身体が濃い味付けを求めているときもあれば、薄味がいいときもあるものです。自分で料理することは、身体の声に耳を傾けることにもなります。

食事の量を調整しやすいのも、自炊のいいところです。外食産業では、国内で年間200万トン近くの食品廃棄物が発生しているといいます(食品リサイクル法第9条第1項に基づく定期報告結果と農林水産省大臣官房統計部<食品循環資源の再生利用等実態調査結果(平成25年度)>を用いた推計値)。食事を残すのはもったいないですし、「腹八分」というように、食べ過ぎも身体によくありません。自炊は自分の食事の適量を知ることにもつながります。

【アクション No.6】こだわりの手料理をおすそ分けする

たくさんつくり過ぎてしまったり、美味しくできて誰かに味わってもらいたいと思ったりしたときに、料理をおすそ分けするという楽しみもあります。

素材にこだわり、愛情のこもった手作り料理は、人を元気にします。健康にいい料理を実践し続けていると、相手の顔色や体調を見て、必要としてそうな食事がわかるようになってきます。そこまで行けば、おすそ分けを通じて誰かの健康の役に立つこともできます。おすそ分けした相手が喜んでくれれば、また料理をしようという意欲も湧いてきます。

【アクション No.7】安全で環境負荷の少ない食器にこだわる

家で食事をすれば、食器にこだわれる、という利点もあります。

陶器の釉薬や絵付けには、人体に有害な鉛やカドミウムが用いられていることがありますが、たとえば「森修焼」の食器は有害物質を一切含まず、天然石を独自に配合した釉薬が用いられており、安心して食事をすることができます。

日本ではかつて、竹が農など暮らしで積極的に活用されていましたが、今ではプラスチックに取って代わられ、あちこちで竹が伸び放題になり民家や山に侵食しています。自由に伐採してもいい竹やぶがあれば、竹を伐って、カップや皿や食器を簡単につくることもできます。竹やぶがきれいになり、安心して使える食器もでき、一石二鳥です。

【アクション No.8】友人と料理の一品持ち寄り会を開く

友人たちとカフェやレストランで食事をするのも楽しいですが、それぞれつくってきた一品の料理を持ち寄りするのも楽しいものです。自宅でつくる料理は工夫しないとワンパターンになってきがちですが、お互いにレシピを教え合う楽しみや学びも生まれます。

自炊は外食よりも時間や手間がかかりますが、たいていの場合、食材を買って自分で調理したほうがお金の節約にもなります(食材を育てたり採集したりすればなお一層)。節約になり、自分の健康につながり、いろんな交流も生まれる手料理を楽しみませんか?

【ライター紹介】
硲 允(Makoto Hazama)
https://hazamamakoto.blogspot.com/

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