ENW × JFS コラボイベント「カナダと日本、市民の力はどう違う?」開催報告

2016 / 8 / 30 | カテゴリー: | 執筆者:EcoNetworks

8月に、カナダ在住の翻訳家Randy Heltenさんを迎え
「環境保全」や「食」に関するトピックをメインに
カナダと日本における市民活動の変遷や最新状況について語っていただきました。

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Randyさんは
25年にわたり日本とカナダで、環境や食にかかわるNPO・市民活動に携わってきました。
現在、政府機関・企業・研究所・NGOなど「地球環境」や「持続可能な社会」に関する和英翻訳・コンサルティングを行いながら
NGO FoE Japan 代表理事を務めています。

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イベントではRandyさんの講義をもとに
国籍も職業も様々な27人の参加者が5つのテーブルに分かれ
活発なディスカッションを行いました。

以下、論点をいくつか紹介します。

~サステナビリティ=人類のサバイバル~
今世界が抱えるサステナビリティの問題は
温暖化、政情不安、貧困など多岐にわたりますが、
そのすべてが人類のサバイバルに関わる問題です。
つまり、サステナビリティとは私たちのサバイバルそのものであり
市民一人ひとりにとって必要なものなのです。

~People Power - 市民活動~
サステナブル=サバイバルと捉えたとき
サステナブルな社会を最も必要とするのはそこで生活を営む市民であり
最大の力を持つプレーヤーは市民社会や個人です。

ところが政治に目を向けてみると
献金を行う企業・団体・業界に利する政策が行われるという
不透明でいびつな構図が存在します (図参照)
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バンクーバー市長選出馬経験のあるRandyさんが訴えるのは
「政治献金の禁止」です。
Randyさんは、マスコミが伝えない事実や
市議会の動向を独自サイトで発信する活動も続け
市民のエンパワーメントに取り組んでいます。

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Randyさんが設立した政治情報ウェブサイト

~食糧主権~
世界の住みたい都市ランキングで常の上位の都市バンクーバーは
2020年までに世界の先端をいく食糧システムを確立する
という目標を掲げています。

ファーマーズマーケットや小規模農園の推進、
Randyさんが支部代表を勤めるNeighborhood Food Networks
(安全でおいしい食糧を手の届く価格で
すべての人に提供するシステムを目指す市民団体のネットワーク)
などの取り組みがありますが
もちろん問題もあります。

Randyさんが注視する問題のひとつが「土地開発」。

バンクーバーでは小規模な菜園やファーマーズマーケットが身近なため
農業を志す若者も多く、
日本よりも食の主権(地域の食糧の調達システムの独立性)
が進んでいます。

しかし近年の世界的低金利により、都市として魅力的なバンクーバーに
世界中から投資マネーが流入した結果
収益を目的とした土地開発が加速し、
地域の食糧流通の中心となる施設の土地利用や関連の雇用が脅かされる、
土地価格の高騰により若者の農業就業機会が奪われるなどの状況が生まれています。

~Pessimistic but Hopeful~
将来を考えたとき、悲観的要素が多い今、
私たちには希望と絶望という二つの選択肢があります。

絶望を選び悲嘆に暮れて何もしないのか、
希望を持ってなんとか問題を解決しようとするのか。

それは、サステナブルな社会のキープレーヤーである私たち市民に与えられた選択肢です。
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