ENW Lab.
細島史郎 インタビュー (その1)
硲:細島さんにとって、仕事の一番の原動力は何ですか? また、働いていて最もやりがいを感じるのはどういう時ですか?
細島:仕事、スポーツ、ソーシャル、プライベートなど、それぞれの分野でいろいろな課題を抱えていますが、自分がすごくチャレンジしているなと感じることが、原動力になっています。仲間から、「これにチャレンジしてみませんか」と言われると、試されている気分になって、「やってやろうじゃないか」と思います。
難しいことに挑戦したいという思いがあります。エコネットワークスも、自分にとってはチャレンジングな場所です。よくできる仲間と一緒に頑張ることが、原動力になっています。できることをやるよりもできないことに挑戦するほうが楽しいのです。
働いていてやりがいを感じるのは、「ありがとう」というメールをもらったとき。それから、仕事が上手くいったときに、仲間と笑顔で話すときです。笑顔になれるのは、ある程度、成果を出せたり余裕が出たり、というときですが、そういうときばかりではないので、仕事上の笑いというはなかなかでてきません。でも、そういう瞬間には、幸せを感じ、やっていてよかったと思います。
仕事とプライベートを分けるという考え方もありますがが、やりがいのある仕事というのは、プライベートと区別していない仕事なのかもしれません。自分の父親や友達にも話して、そこで得たアイデアを仕事に生かすようなことができればいいと思います。エコネットワークスでは、「プロフェッショナルとしての自分」「個人としての自分」「社会の一員としての自分」と、3つに分けて考えていますが、個人的には全部混ぜてしまってもいいんじゃないかと思っています。いい仕事というのは、最終的には楽しい仕事のことだと思います。楽しければプライベートに持っていきたいと思うし、これらの3つのすべてにあてはまる仕事が、やりがいのある仕事じゃないかと思います。
それから、世の中に、100%完璧ということはないと思います。できるだけ100%に近づこうと思うのは大事ですが、98%で満足するのも大事だと思っています。
硲:初めて細島さんにお会いしたとき、とても親しく接してくれたのが印象に残っていて、その印象はずっと変わっていません。細島さん自身も、キャンプのときに「エコネットワークスのムードメーカー的存在」と言っていましたが、細島さんが仕事上の人間関係に関して心がけていることや考えていること、感じていることは何ですか?
細島:硲君からメールをもらったとき、勝手にいろいろ想像したんです。眼鏡をかけているのかな、どういう人なのかなって。とにかく、人間が好きなんです。映画感覚で、硲君の中でこういう映画が流れていて、今、こういうところまで来ているんだろうな、などと想像します。人間って、自分の映画しか見ることができていないんですが、他の人の映画を想像すると、その人の人生も楽しめちゃうんです。そういうことを想像しながら、それぞれの人のいいところを頭や心や体に入れて、一緒に仕事をするときに、できるだけよいチームを作っていきたい、という思いがあります。
こういう仕事をしていると、偏った業界の人としか付き合えず、知識が偏りがちです。だから、クライミングなど、他のフィールドでいろんな人達と出会って、いろんな価値観に触れて、できるだけ自分の視野を広げて、それを仕事でも生かしたいと思っています。エコネットワークスはチームワークで仕事をしていますし、ジムでも6、7人で課題にチャレンジするのですが、チームにおいて心がけているのは、そしてそれぞれの人が自分の思いを持って、みんなが楽しく心地よくいられるようにすることです。