木村ゆかり インタビュー (その1)

2011 / 12 / 26 | 執筆者:EcoNetworks

硲:「サステナビリティ」や「言語」に携わる仕事をすることになったきっかけや原点は何ですか?

木村:サステナビリティの原点は、自然が好き、ということです。私は石川県金沢市という、緑が多い場所で生まれ育ち、小さい頃から何となく自然が好きでした。短大に通うために初めて金沢を出て、大阪で暮らしたのですが、いろいろなイベントがあって楽しくはあったものの、ここは自分の住む場所ではないと思いました。

言語については、中学生の頃から英語を学び始めました。言語の習得には終わりがなく、ずっと勉強し続けなければならないところがありますが、それが苦にはならず、英語の勉強はずっと好きでした。

それで、短大の米英語学科に進みました。卒業後、アメリカの大学に編入し、ジャーナリズムを勉強しました。当時、新聞記者になりたいと思っていて、ロサンゼルスの朝日新聞社でインターンシップに参加しました。ところが、実際に働いてみると、新聞記者というのはいかに早くスクープを取るかが重要らしいことが分かり、たった3カ月で、どうやら自分には合わないと思いました。せっかくジャーナリズムを勉強したのですが、卒業後は1年間、ハワイの旅行会社で働きました。帰国後は、英会話の先生や派遣の仕事をした後、医薬品製造分野の社内通訳・翻訳という仕事に巡り会い、そこから本格的に言語を使う仕事が始まりました。

 

硲:木村さんは現在、翻訳も通訳もされていますが、両方に同じくらい力を入れているのでしょうか?

木村:翻訳も通訳もどちらも好きです。通訳の場合は、その場の勝負というところがあり、ある意味、サービス業だと感じています。交渉や講演会をうまく進めるために自分に何が出来るかをその場で考える、それには翻訳とは違う感覚や能力を使います。通訳はそのときに自分が出せるものを最大限に出すしかありません。その一方、言葉の完成度は翻訳のほうが高く、翻訳のほうが自分がもっと満足できる訳が出せる、という違いもあります。両方をやっていくと、それぞれの仕事に相乗効果があるように思います。通訳をすることで、翻訳の訳出のスピードが上がったり、翻訳をすることで、通訳のときの言葉がきれいになったり、互いに生かされると思います。理想を言えば、両方を続けていきたいと思っています。

 

硲:木村さんが働くうえで一番大切にされていることは何ですか?

木村:枝廣淳子さんが、天職を考えるうえで、「好き」で「得意」で「大事」なことをするといいとおっしゃっていますが、私にとって大事なことは、環境問題です。環境分野の仕事はやっていて楽しいと思いますし、環境に関する翻訳や通訳は自分が一生懸命勉強していることであり、これが私にとって大事なことだと思っています。と言っても、他の分野が大事じゃないというわけではありません。自分が一番大事だと思っている分野でなくても、ご縁のある仕事を一つひとつ誠実にすることが大事だと思っています。

 

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