寄付のご報告 エコネットワークスから13団体へ

2020 / 10 / 28 | 執筆者:EcoNetworks Editor

エコネットワークス(ENW)では、2020年9月末、売り上げの1%にあたる総額76万9,000円を、環境、子ども、医療・福祉、災害などの分野で活動するNPO13団体に寄付しました。選定にあたっては、今年もTSAパートナーにアンケートで推薦団体を聞き、できるだけ多くのパートナーの意見・思いを反映させる形で支援先を決めました。

新型コロナウイルスという前代未聞の脅威を前に、医療・福祉、貧困などさまざまな社会課題が浮き彫りになっています。他方、「何かしたい」という思いを持つ人々の間で寄付や支援の動きは活発化しています。以下、寄付先からのメッセージや寄付金の使途について、お知らせします。


執筆:新海 美保


<環境>

一般財団法人 実践自然保護団体 日本熊森協会
日本熊森協会は、クマをシンボルに、水源の豊かな森を保全・再生するために活動している実践自然保護団体です。戦後の拡大造林政策により、原生林を伐って植えられたスギ・ヒノキの人工林は、その後の林業不振により、放置され、荒廃し、森の保水力低下、豪雨の際の土砂災害などの弊害が多発しています。また、近年は、酸性雨(雪)や地球温暖化等により、わずかに残った自然林も急速な劣化が進んでいます。そのため、秋に山にエサのどんぐりがなく、大量のクマが人里に降りてきて捕殺されており、絶滅が危惧されます。今秋、日本熊森協会は、クマの絶滅を回避し、共存するための活動に奔走しています。

公益財団法人奥山保全トラスト
多種多様な生物から成る奥山水源域の森が開発されることのないよう、市民が寄付を出し合って買い取り、保全する——。この「ナショナル・トラスト運動」を日本全国で展開する奥山保全トラストは、2020年10月現在、全国19カ所に合計2,346haの奥山を保全しています。「ご寄付いただいた9月29日、愛知県の山林56haを購入し、保全しました」と教えてくれたのは事務局の村上僚さん。11月8日には、貴重な天然林が残る岐阜県本巣市にある根尾越波(ねおおっぱ)トラスト地を案内するツアーが開催される予定です。詳しくはこちら

<医療・福祉>
特定非営利活動法人ASrid(アスリッド)
「なかなか顧みられない。でも実は身近で、今後自分や家族がなるかもしれない希少疾患の領域で活動されている」(ENWパートナーの推薦メッセージより)。2014年に設立されたASridのコンセプトは、希少・難治性疾患を取り巻く「ない・少ない」を「ある」に変えること。希少・難治性疾患とは、患者数が少ないために治療薬や医療機器の研究・開発が進まず、有効な治療法が存在しない病気です。ASridは、患者向けの情報サイトの運営や研究者の医薬品研究のサポートなど、中立的な立場で全ステイクホルダーに向けたサービスの提供を目指しています。2021年2月には、12回目を迎える全国イベント「Rare Disease Day(世界希少・難治性疾患の日)」を日本で開催予定。

PCR検査拡充プロジェクト
「感染の危険があるからと言ってむやみに自粛するのではなく、スクリーニングをして検査することでこれからの社会活動を維持させたい」。新型コロナウイルスの影響が続くなか、医師ら有志によるPCR検査拡充プロジェクトが実施されています。コロナ禍で制約を受ける芸術やスポーツ、教育、災害、医療・福祉などの5分野の法人・団体に向けて、感染対策のための手段の一つとしてPCR検査を提供。陰性を確認できたことで活動再開に踏み切った劇団や災害支援団体などから感謝のメッセージが寄せられています。ENWの寄付は、事務局を務める認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパンに託しました。

<貧困>
東京アンブレラ基金
あらゆる分断を越えて、誰一人路頭に迷うことのない街をつくろうと、14団体協働で設立された基金。コロナ禍の影響で住まいを失った人たちへの緊急宿泊支援や横断的な調査を続けています。基金の事務局を務めるのは、長年、生活困窮者への相談・支援活動に取り組んできた一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事の稲葉剛さん。「寄付金は、協働団体を通して全額を緊急宿泊支援(ビジネスホテル代等)に充てます」と直々にメッセージをいただきました。

<災害>

特定非営利活動法人アジアパシフィックアライアンス・ジャパン
国際機関アジアパシフィックアライアンス(A-PAD)の一員として、2015年に佐賀県で設立された災害支援団体。災害時の緊急・復興支援、防災や減災のための活動を続けています。2019年12月に空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”に参画し、今年2月からは新型コロナウイルス感染症の緊急医療支援活動を全国で展開しています。また、今年7月の豪雨災害では企業や自治体と連携して被災地に医療や物資を届ける活動を行いました。「災害が頻発する昨今、私たちの役割の重さを実感しています。これからも迅速かつ大規模な支援活動ができるよう尽力します」(事務局長・根木佳織さん)。

認定NPO法人難民を助ける会(AAR Japan)
1979年、日本に押し寄せるインドシナ難民を支援するため、日本初の難民救援団体として創設されたAAR。原点は、海外の難民を支援するだけでなく、日本人の心を開き、日本社会に国際協力の大きなうねりを起こすこと。日本を含むアジアやアフリカ、中東など60以上の国で、難民や障がい者支援、地雷対策などの活動を続けています。ENWのパートナーからは「今年7月の豪雨でいち早く炊き出しなどの活動を行っていて、素晴らしい活動をされている」という推薦の言葉がありましたが、日本国内における災害支援活動や新型コロナウイルスの影響を受ける人々への支援も展開しています。

<子ども>
認定NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ
シングルマザーのためのキャリア支援プログラムや電話・メール相談、セミナー事業、サポーター養成研修、新入学お祝い金事業などを実施しています。新型コロナウィルスの影響で生活困窮の相談が増えるなか、3月に基金を設立し、ひとり親家庭への食料支援などを続けています。「まだまだ厳しい状況が続いており、今後も支援を続けていきたい」とメッセージをいただきました。

特定非営利活動法人全国こども食堂支援センターむすびえ
お腹をすかせた子どもへの食事提供から孤食の解消、地域交流の場づくりなど目的も規模も様々で、2019年6月現在で全国3718カ所に広がる「子ども食堂」。それらを広くつなげる役割を果たしているのが、むすびえです。「コロナ禍において、さまざまな活動が停滞を余儀なくされたなか、多くのこども食堂は、地域の子どもたちのために形を変えて活動を継続しました」と教えてくれたのは理事の釜池雄高さん。むすびえでは全国の子ども食堂の実態調査も行っています。

認定NPO法人カタリバ
カタリバが挑戦する社会課題は、「子ども・若者の未来を生き抜く意欲や能力が、生まれ育った環境によって左右されてしまうこと」。すべての子ども・若者が「未来は、自分たちの手で創り出せる」と心から信じて、思い描いた未来を切り開いていくため、可能性を引き出し、「生き抜く力」を育むための活動を各地で展開しています。「私たちの活動・理念にご賛同いただき、心より御礼申し上げます。全国の子ども・若者たちの未来を創る地道な道のりを一緒に伴走ください」とのメッセージを寄せてくれました。

一般財団法人あしなが育英会
病気、災害、自死などで親を亡くした子どもたちの進学を支えるため、返還不要の給付型+無利子の貸与型を組み合わせた奨学金を支給するあしなが育英会。1970年から毎年春秋に遺児学生による街頭募金を続けてきましたが、今年4月、新型コロナウイルス感染や拡散の恐れを考慮して、史上初めて中止を決定。2020年度の奨学金申請者への交付総額は60億円近くになることが予想され、支援を求める記者会見なども行っています。寄付課の束田 健一さんは、「奨学生や保護者の声をぜひ聞いてください」とこちらのリンク先を送ってくれました。

<多様性>
特定非営利活動法人soar
人のもつ可能性が広がる瞬間を捉え、伝えていくウェブメディア。障害や病気、貧困や格差など、さまざまな困難に出会った人たちをサポートする活動や、困難のなかでも自分らしく生きる人々のストーリーに光を当て、情報発信しています。新型コロナウイルスの影響を受け、定期的な活動説明会やトークイベントはオンライン配信で続けています。「ご寄付は、メディア運営にかかる記事作成費、取材の交通費、サイト開発費などに活用させていただきます。本当にありがとうございます」(soar代表 工藤 瑞穂さん)

 

ENWでは、上記以外にワールド・ビジョン・ジャパンのチャイルド・スポンサーシップを通して、ルワンダに住む少年を支援しています。

2017年から毎年続けているENWの寄付プロジェクト。寄付した先にはどんな課題があるのか、寄付がどう活用されているか、今回のご報告を通じて、引き続き寄付のあり方やENWが組織として何ができるか、より一層考えを深めていきたいと思います。

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