DEIについて考えたいときにおすすめの本6冊

2025 / 9 / 16 | カテゴリ: | 執筆者:EcoNetworks Editor

(Photo by congerdesign via Pixabay)

エコネットワークスのコミュニティ事業、Team Sustainability in Action(TSA)では、サステナビリティを軸に、個の考えや関心を共有する「シェア会」(勉強会や読書会など)を定期的に開催しています。今回、ENWラボでは「DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)」をテーマとする読書会において、参加者が持ち寄った本をご紹介します。企業の人権施策に関するアドバイスや、DEIに関するコンテンツ制作(執筆やデザイン)などの仕事に携わる参加者がおすすめする本は、本テーマについて理解を深め、考える手がかりとなるものばかりでした。

多様性の科学』マシュー・サイド著(推薦者:木村麻紀)

多様性を欠いた組織での実際の失敗例を通して、どうすれば多様性を組織としての成果に結びつけられるかを明らかにしています。DEI担当になったビジネスパーソンにはかなりの高確率で読まれており、非常に具体的かつ実践的でした。欧米の著者らしくモノローグ的なエピソードが満載で読むのに時間かかりますが、いざ読み始めると引き込まれます。lesson learnt(学びの要約)の部分を読むだけでも参考になりますので、ぜひ多くの皆さんにおすすめしたい一冊です。

わたしはわたし。あなたじゃない。 10代の心を守る境界線「バウンダリー」の引き方 』鴻巣 麻里香著(推薦者:篠塚理沙)

自他を区別する境界線「バウンダリー」について触れている本です。バウンダリーは、相手との関係性によって分厚くも薄くもなり、「あなたのため」などよかれと思って発した言葉や言動で他人の境界線をうっかり踏み越えてしまうこともあります。主に10代に向けた内容で、DEIに直接触れているわけではないのですが、大人・子どもにかかわらず、違いに目を向けること、それを尊重することについて考えたいとき、ヒントになるのではと思いました。

ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた』斎藤幸平著(推薦者:曽我美穂)

『人新世の「資本論」』著者で思想家の斎藤幸平さんが、自分と異なる立場の人々に思いを寄せ、様々な現場に実際に足を運び、独自の視点で社会問題とつなげながら、感じたことを伝えているエッセイ集です。とても読みやすい文体で、泣き笑いしながら読み進められました。等身大で相手の立場に立とうとする姿勢に共感し、「自分もこういうあり方を大切にしたい」と感じました。

失敗しないためのジェンダー表現ガイドブック』新聞労連ジェンダー表現ガイドブック編集チーム著(推薦者:曽我美穂)

ジェンダー表現への強い危機感を持った現役新聞記者の方々が作り上げたガイドブックであり、NG例とその理由を明確に記しています。2022年の出版当初には、シェア会でこの本からの学びを共有し合いました。デスクに常に置いておきたい一冊です。

くもをさがす』西加奈子著(推薦者:岩村千明)

作家の西加奈子さんが、カナダでの闘病生活を綴った一冊です。ジェンダー、人種、ルッキズム、エイジズムなど、様々な観点からDEIや日本社会のあり方について考えさせられる本です。

リスペクト』ブレイディみかこ著(推薦者:土井陽子)

ロンドンで実際に起きた、ホームレス・シェルターを追い出されたシングルマザーたちの公営住宅占拠運動を題材にした小説。テーマは「ジェントリフィケーション」(低所得層が多く住む地域が再開発され、比較的所得の高い層を対象とした住宅や商業施設へと転換されること)です。DEIの観点は公共政策においてとても重要だということを感じさせる小説で、都市開発が社会で弱い立場に置かれやすい人々に与える影響という重いテーマながら、そこを感じずに読めます。市民として声を上げる、運動することの大切さを知ることができ、背中を押してもらえる作品です。

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