地域の子育てひろばに、サステナビリティに関する絵本を寄贈

2025 / 11 / 10 | カテゴリー: | 執筆者:EcoNetworks Editor

エコネットワークス(ENW)が運営するコミュニティ、TSA(Team Sutainability in Action)では「サステナビリティファンド」という仕組みを設けています。これは、TSAパートナーの暮らしや社会、地球のサステナビリティにつながる活動をサポートする制度です。

宮原桃子さんは、同制度を活用し「おでかけひろば ぶりっじ@roka」に、サステナビリティに関する絵本を寄贈しました。


執筆:宮原 桃子

ENWでは、主に企業のサステナビリティ推進に関する社内外コミュニケーションの支援に携わる。関心テーマの一つに「子どもの権利の尊重」があり、ENWでも発信しているほか、サステナビリティファンドを利用して「子どもアドボケイト養成講座」を受講したことも。

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子育てひろばってどんなところ?

ぶりっじの看板

ぶりっじの看板

「おでかけひろば ぶりっじ@roka」は、主に未就学児のお子さんとその保護者の方々がふらっと遊びに行って、そこで子どもたちを遊ばせたり、大人同士でおしゃべりをしたり、ご飯をたべたりと、ゆったりと過ごせる場所です。私も子どもたちが赤ちゃんや小さい頃に時々遊びに行かせてもらっていました。読み聞かせや外遊び、プレパパ・プレママ向け講座、理学療法士や助産師さんなどとおしゃべりする場、ヨガなど様々なプログラムを開催するほか、子育ての悩み相談、理由を問わない一時預かり保育も行なっています。「NPO法人せたがや子育てネット」が運営しています。

子どもたちが社会について考える一歩に

ぶりっじの室内の様子

ぶりっじの室内の様子

シンプルでわかりやすく物事や物語を伝える絵本は、子どもたちの心をぐっとつかむだけでなく、読み聞かせる側にとっても「へ~なるほど!」といった気づきをくれます。私自身はこれまで、ウェブメディアで様々な社会課題を学ぶ絵本に関する特集シリーズを企画したこともあります。地域の親子がサステナビリティについて触れるきっかけになればと考え、今回絵本を寄贈しました。

ぶりっじに遊びに来る子どもたちの多くは、保育園や幼稚園に入園する前の0-3歳くらいの子どもたちです。私の子育てや地域でのライフワーク(フェアトレードを学ぶ、親子向けワークショップを開催)の経験からすると、社会課題について比較的具体的に考えたりできるようになるのは、早くて5歳くらいからかなという印象があります。そこで、絵本の選定にあたっては、なるべくわかりやすい物語を中心にセレクトしました。対象年齢にはちょっと難しい絵本も数冊含めましたが、保護者の皆さんに知っていただき、いつか良きタイミングで思い出してもらえたらと思っています。

寄贈にあたり、ひろば利用者の皆さんにこんなメッセージを書かせていただきました。

子どもたちが大人になる頃、この地球や世界はどうなっているのでしょうか?

温暖化やごみ問題、戦争など、途方もなく大きくて、深刻な問題がたくさんあります。自分ではどうしようもできないように思えるけれど、でも、私たち一人ひとりの行動で変えられるかもしれません。小さな子どもたちも、そんな未来を作っていく市民の一人です。

心に残る物語を通じて、地球や社会のことを考えるきっかけをくれる絵本がたくさんあります。絵本を通じて心に蒔かれた種は、子どもたちが大きくなった時にいつか花開くときが来るかもしれません。

その一歩となるような絵本を贈呈※させていただきますので、ぜひ子どもたちと一緒に読んでみませんか?

宮原桃子(3児の母&サステナビリティ関連のお仕事をしています)
※絵本の贈呈には、「TSA(Team Sustainability in Action)」の助成金を利用しています。

平和・多様性・環境・エシカル消費を考える絵本

今回は、次の7冊を選びました。利用者の皆さんに向けて書いた紹介文とともに、ご紹介します。

1.「へいわとせんそう」【平和】
たにかわしゅんたろう・文 Noritake・絵 出版社:ブロンズ新社

「へいわ」と「せんそう」それぞれのときの自分や家族、暮らしなどが、シンプルな文章と絵で描かれている絵本です。対立しあう「てき」と「みかた」は、違うようでいて、そこには同じように家族や暮らしを守る一人ひとりの市民がいるだけ。戦争の無意味さを改めて考えさせられます。

2.「いっしょにおいでよ」【平和】
文: ホリー・M・マギー 絵: パスカル・ルメートル 訳: なかがわ ちひろ
出版社: あかつき教育図書

世界中で憎しみあい、傷つけあう大人たちの姿を見た少女が、両親に「どうしたらいいの」とたずねます。誰かにあいさつする、笑いあう、手伝う、色々な国の食べ物や人に触れる、一緒に絵を描く……。そんな小さな一歩が積み重なって、多様な人びとが共に心地よく暮らせるのかもしれません。

3.「どんなかんじかなあ」【多様性】
作: 中山 千夏 絵: 和田 誠 出版社: 自由国民社

「友だちのまりちゃんは目がみえない。それで考えてみたんだ。「みえない」ってどんなかんじかなあって」。目が見えない・耳が聞こえない・両親を亡くしている…様々な友だちの立場を想像しながら、主人公は友だちの「できること」に目を向けていきます。多様性をどうとらえるか、大事なことを教えてくれる一冊です。

4.「5ひきのくまさん」【多様性】
キャサリン・レイナー/作 みずのゆきこ/訳 出版社:化学同人

くろくまさんはお散歩をしながら、もじゃもじゃくまさん・パンダさん・おおきなくまさん・しろくまさんに出会います。違うところがたくさんある仲間は、どんな風に一緒に進んでいくのでしょうか。違いに目を向けるのではなく、ただお互いを知ること。大切なことはシンプルだと教えてくれる絵本です。
★こちらは、ENWパートナーの水野裕紀子さんが翻訳をされた絵本です。

5.「ハチドリのひとしずく いま、私にできること」【環境】
監修:辻信一 出版社:光文社

燃えている森の中で、一羽のハチドリが水のしずくを一滴ずつ運ぶ物語。たった17行のおはなしは、私たちが今地球のためにできることを力強く伝えています。絵本に続く後半では、「私は、私にできることをしている」というテーマで、坂本龍一さんなど様々な人のインタビューも載っています。

6.「ここがぼくのいるところ」【環境】
ジョアン・フィッツジェラルド/さく 石津ちひろ/訳 出版社:ほるぷ出版

「ちきゅうのうえに、くにがある。くにのなかに、としがある」という言葉で始まるこの絵本は、地球とぼくがいる場所とのつながりを、ズームイン・ズームアウトしながら伝えています。シンプルなおはなしですが、「自分の暮らしから世界を、世界で起きていることから自分の暮らしを考える」という、地球環境問題に向き合う最初の一歩になるような一冊です。

7.「ムクリのにじいろTシャツ ~フェアトレードのおはなし~」【エシカル消費】
作:宮原桃子 絵:中澤あや子

大きな少年ムクリは、虹色のTシャツを作る旅に出ます。人や畑を酷使する「まっくろ工場」と、人や畑にやさしい「まっしろ工場」のどちらにTシャツを注文するのか、ムクリの選択が社会を大きく変えていきます。フェアトレード(公正な貿易)やエシカル消費について学べる絵本です。

★手前味噌ですが、約12年前に私が自主制作しました。当時は、まだエシカル消費やフェアトレードに関する絵本がほとんどなかったので、それなら作ろうという思いでした。

ぶりっじの図書コーナー

ぶりっじの図書コーナー

絵本を寄贈しに伺った際、寄贈した絵本の一つを読み聞かせさせていただきつつ、何人かの方々とお話をすると「面白そうですね!  ぜひ読んでみます」と言ってくださいました。また、ひろばのスタッフの方は「貴重な助成金をぶりっじに使っていただき、お気持ち本当にありがたいです。私自身もじっくり読むのが楽しみです」とコメントをくださいました。

絵本は心の種まきのようなもので、それがすぐ子どもたちの何かにつながるわけではないけれど、いつかどこかで花開くときが来るといいなと思っています。

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