個人が、組織が柔軟であること

2012 / 3 / 19 | 執筆者:EcoNetworks

思想家の吉本隆明さんが天命を全うされました。

新聞の追悼文で初めて知りましたが、
氏は著書「共同幻想論」のなかで
人間のもつ3つの「幻想」領域を語っているそうです。

自己幻想・・個人がもつ幻想
対幻想・・・家族が共有する幻想
共同幻想・・社会が共有する幻想

これらの異なる幻想を理解して、バランスをとっていくこと。

色々な解釈や示唆があると思いますが、
私には、「サステナブルな働き方」に重なる視点と思えました。

私たちエコネットワークスでは、

私たちの生活の中にある3つの側面

・「プロフェッショナル」働き、収入をえる側面
・「プライベート」家庭での時間を含む、一人の個人としての側面
・「ソーシャル」ボランティアやコミュニティでの活動など、公共・社会的な側面

をどれかを犠牲にするのではなく、バランスよく、相互に高め合う働き方をよしとしていますが、もちろん、その実践は日々の調整の連続です。

ENWレポート「エコネットワークスと考えるサステナブルな働き方」より

どこかに偏ってしまったり、バランスを崩しそうになることも度々です。
しかし、こうした視点を共有していることで、その度に冷静に調整できることも確かです。

例えば、プロフェッショナルとしての攻めるとき(忙しくなるとき)は、
ソーシャルを少し抑えて、プライベートをしっかりとる。

あるいは、ソーシャルで攻めるときには、今度はプロフェッショナルを少し抑えて、やはりプライベートはしっかりとる。

あるいは、プライベートで動きがある(家族の課題、変化など)があるときは、プロフェッショナルもプライベートも少し慎重になる、など。

もっとも、人生のなかで、どれも「がんばらないといけない」「あえて無理をする」時期がどうしてもあるものです。

それでも、その時期が「長過ぎ」または「多過ぎ」するど、人間を摩耗させてしまう。

個人は、このバランスを意識しつつ、柔軟に変化できること。
家庭、組織、社会全体はそれをまた柔軟に受けとめられること。

こういった柔軟性が、個人、組織、社会に活力をもたらすのではと考えています。

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