仕組み化ミーティング

12月、二回目の「仕組み化」ミーティングを実施しました。

私たちの仕事のこだわりの一つに
「プロジェクトを仕組み化して初めて清算する」
(英語では、project is competed when system is created.)
というものがあります。

私たちは「仕組み化」を次のように定義しました。

この考え方にそって、プロジェクトを分解して再構築します。

今回は「ステークホルダー・ダイアログ」について、

PPTで5枚ほどにびっちりまとめました。

スカイプを使って、7人ほどのメンバーで共有、議論します。

これを積み重ねていくとどうなるのか楽しみです。

今日の一句

精算で

熱が入るよ

仕組み化に

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「代わりのものがいきます」と言えること

フリーランス

「代わりのものがいきます」

といえないつらさ

(字余り)

先日フリーランス・ライターの仲間と、
フリーランスは基本的に一人で仕事を受けているので、
会社のように「代わりのものがいきます」となかなか
いえないつらさがある、という話になりました。

例えば共働きでまだ幼い子どもが体調を崩して
家にいないといけないとき。

なんとかして仕事にいくべきだ。
そうしないと次の依頼があるかわからない。

しかし、

特に本当に調子が悪いときは自分が近くにいて
あげたい。

多くの人が経験する状況かもしれません。

そうしたとき、会社ではいざとなれば
同僚に助けてもらいやりくりすることもありますが、
「個」だけではやりくりがしにくいのが現実です。

そこにもし、
普段から仕事の姿勢やスキル、ノウハウを共有している
信頼できる仲間のネットワークがあったら。

いざというときに、お互いをフォローして、
チームとして対応できるかもしれません。

それは、依頼をする側にとっても、安心につながるでしょう。

そのような、「個」をベースとしながら、お互いを助け高め合う
「チーム」をイメージして、私たちはネットワークづくりを進めていきたいと思います。

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ENW 翻訳コーディネーター/プロジェクト・パートナー 木村ゆかり インタビュー (その4)

硲:働き方に関して、一番よく考えることはどういうことですか? 働き方に関する課題は何ですか?

木村:主に在宅で仕事をしていますが、在宅の仕事は自分で自分を管理していくしかないので、時間の使い方をどう管理していくか、ということです。

それから、自分のスキルアップです。自分に力があればあるほど、いい仕事ができればできるほど次の仕事につながっていくと思いますが、上手くできないとそこで途切れてしまうこともあり、自分のスキルアップは欠かせないと思っています。例えば、ボランティアでジャパン・フォー・サステナビリティ(JFS)のニュースレターを翻訳し、ネイティブの方にチェックしていただくことが勉強になっています。それから、翻訳の勉強会にも参加しています。勉強会で同じ方と何度かご一緒することで、一緒に仕事がしやすくなり、新しい仕事につながっていくこともあります。

 

硲:今後、個人として、プロフェッショナルとして、社会の一員として、どのような未来を描かれていますか?

木村:究極的に、子どもが子どもらしく遊んだり学んだりできる環境を作る、そして、それを子どもがまた次の世代に受け継いでいけるようにすることが、大人としての自分の役割だと思っています。

今、地球温暖化や原発震災など、大きな問題が山積みになっている状況だと思います。それをどうやって解決していくのか、その方法がなかなか見えないのですが、諦めずに、やれることが一つでも二つでもあれば、それをやっていきたいと思っています。

例えば、食事については、玄米菜食が放射能の対策としてよく言われているようですが、それが地球に与える負荷を下げることにもつながっていると思います。それを強制的に下げさせられたのが、今回の原発震災かと感じています。肉食にしても、これがどんどん増えると環境資源をたくさん使い、地球への負荷が大きくなっていきます。人間、肉ばかり食べなくても実は大丈夫だと思います。地球に負荷をかけない暮らし方をせざるを得ない状況になっていると思います。いくら問題が大きく見えても、そういうことを自分で一つずつ考えながら、これができる、これはこうしたらいいと、諦めずに、自分ができることを一つひとつやっていきたいと思っています。

仕事については、エコネットワークスの考え方に共感しており、ここで働いていきたいと思っています。それと共に、環境に関する情報発信をしているJFSのようなところで自分の力を出せることもうれしいことであり、これもどんどん続けていきたいと思います。

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ENW 翻訳コーディネーター/プロジェクト・パートナー 木村ゆかり インタビュー (その3)

硲:働き始めてから今までに、働き方に関する考え方や想いにどのような変化がありましたか?

木村:大学を卒業し、海外で働いた後で日本に帰国しましたが、当日は中途採用というのが珍しく、求人が少なくて、おまけに私の場合は地方で仕事を探していたので余計にありませんでした。そういうことを事前に調べもしなかったので、そのときはちょっと後悔したのですが、自分なりの働き方を作っていくしかないと思いました。当時は一般的なコースから外れて働いている人があまりいなかったので、お手本になる人もいませんでした。地方都市で女性が中途で採用されるというと、派遣社員や契約社員しかなくて、英語を使える職も少なく、そういう日本社会に幻滅したところもあって、海外で働きたいと思いました。それで、日本語教師を目指して勉強したこともありました。

しかし、そうこうしているうちに、日本企業の社内通訳・翻訳の仕事に巡り会いました。それまでに翻訳の勉強をしたことがなかったのですが、その会社の方が皆さんとても親切で、技術の知識がない私に丁寧に教えてくださり、その分野では少しずつ力を付けて翻訳や通訳ができるようになりました。この会社で20代から30代前半にかけて働いたのですが、結婚して出産すると、できれば在宅で働きたいと思うようになりました。周りの女性が、子どもを1歳までは自分で育て、その後は保育所などにあずけて会社で働き続け、子どもが病気の時でも仕事を休めないとか、病気を早く治させるために仕方なしに薬を飲ませるとか、そういう姿を見て、何か別のいい方法がないだろうかと考えました。在宅なら昼間に子どもの面倒を見て、夜に子どもが寝ているうちに仕事ができるので、子どもに無理をさせずに働けるだろうと思い、在宅の仕事に関心を持つようになりました。

フリーランスになってからは、翻訳の力を磨きたいと思い、手当たり次第、仕事を受けていました。友達のミュージカルの台本だとか、何でもやっていました。ジャパン・フォー・サステナビリティ(JFS)のボランティア翻訳も、会社にいた頃から始め、当時も続けていました。とにかく実績を積みたいと思い、どんどん仕事を引き受けました。そのうちに、在宅でも仕事の誘いを受けられるようになっていきました。そして、エコネットワークスとの出会いがありました。

 

硲:木村さんにとってエコネットワークスとはどのような存在でしょうか?

木村:エコネットワークスというのは、今までに出会った会社の中でとても珍しい形態の会社です。皆さんそれぞれ個人として働いていて、なおかつ組織で動く時はぐっと集まって力を結集できます。軽やかで、強い束縛みたいなものがなく、でもやるときはぐっと集まってできるという、すごくバランスがとれた組織だと思っています。

エコネットワークスは、順応性があるというか、形が定まっておらず、どんどん変化していきます。今の時代において、変化していくことが大切なことは、毎日の生活でも感じています。これがよかった、あれがよかった、ということがどんどん崩されていて、これからもどんどん変わっていくと思います。そういう変化に対応していかなくてはいけない。エコネットワークスは、そういうことを会社として実行しています。型が決まっているのではなく、その状況に合わせて変化していく会社です。

エコネットワークスは、参加している個人がエコネットワークスの外でしている仕事も尊重してくれています。また、出入りのしやすい組織だと思います。何か事情があって出ていくことになっても、そのときどきでお互いにいい形でつながれる、そういう組織は珍しいと思います。

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ENW 翻訳コーディネーター/プロジェクト・パートナー 木村ゆかり インタビュー (その2)

硲:木村さんにとって、「サステナブルな働き方」とは、ひと言でいうとどのような働き方ですか? 反対に、「サステナブルではない働き方」とはどのような働き方でしょうか?

木村:「サステナブルでない働き方」とは、違和感を感じながら働くことだと思います。昔、あまりの忙しさに、完全に一人になって休みたいと思ったことがありました。そこで、日常とかけ離れた場所に行き、1泊2日のワークショップに参加しました。自己マネージメントを学び、自分について振り返るというワークショップでした。そしてゆっくりと自分のことを考えると、その当時の働き方を続けたくないと思っていることに気がつきました。それにいったん気がついてしまうと、もうその働き方を続けることはできませんでした。当時、仕事は安定していたのですが、そこから抜け出して、自分に正直になれる方法を探し始めました。

 

硲:自分の中の違和感に気付くには、どうすればいいでしょうか?

木村:サステナブルでない働き方を続けていると、自分のことをゆっくり振り返る時間がなかなか取れないと思いますが、そういう時間を作ることが大切だと思います。

自分の中の違和感は、どこかで感じていても、生活の安定などの理由で自分をごまかしてしまいがちです。そうした生活を続けていくのが必ずしも悪いことだとは思いませんが、私にとってそれはサステナブルな働き方ではないと思っています。

他人のことについては、こちらから見ると違和感を感じているのではないかと思っても、本人にとってはそれでいいのかもしれないとも思います。というのは、違和感があれば、それに気がつく時期がそれぞれあるのだと思います。その時に自分のことをゆっくり考え直すことができればいいし、そうでなくても、その場合は自分でまだいいと思っているのかもしれません。人に言われて、というより、自分の中から出てくるような気がします。

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ENW 翻訳コーディネーター/プロジェクト・パートナー 木村ゆかり インタビュー (その1)

硲:「サステナビリティ」や「言語」に携わる仕事をすることになったきっかけや原点は何ですか?

木村:サステナビリティの原点は、自然が好き、ということです。私は石川県金沢市という、緑が多い場所で生まれ育ち、小さい頃から何となく自然が好きでした。短大に通うために初めて金沢を出て、大阪で暮らしたのですが、いろいろなイベントがあって楽しくはあったものの、ここは自分の住む場所ではないと思いました。

言語については、中学生の頃から英語を学び始めました。言語の習得には終わりがなく、ずっと勉強し続けなければならないところがありますが、それが苦にはならず、英語の勉強はずっと好きでした。

それで、短大の米英語学科に進みました。卒業後、アメリカの大学に編入し、ジャーナリズムを勉強しました。当時、新聞記者になりたいと思っていて、ロサンゼルスの朝日新聞社でインターンシップに参加しました。ところが、実際に働いてみると、新聞記者というのはいかに早くスクープを取るかが重要らしいことが分かり、たった3カ月で、どうやら自分には合わないと思いました。せっかくジャーナリズムを勉強したのですが、卒業後は1年間、ハワイの旅行会社で働きました。帰国後は、英会話の先生や派遣の仕事をした後、医薬品製造分野の社内通訳・翻訳という仕事に巡り会い、そこから本格的に言語を使う仕事が始まりました。

 

硲:木村さんは現在、翻訳も通訳もされていますが、両方に同じくらい力を入れているのでしょうか?

木村:翻訳も通訳もどちらも好きです。通訳の場合は、その場の勝負というところがあり、ある意味、サービス業だと感じています。交渉や講演会をうまく進めるために自分に何が出来るかをその場で考える、それには翻訳とは違う感覚や能力を使います。通訳はそのときに自分が出せるものを最大限に出すしかありません。その一方、言葉の完成度は翻訳のほうが高く、翻訳のほうが自分がもっと満足できる訳が出せる、という違いもあります。両方をやっていくと、それぞれの仕事に相乗効果があるように思います。通訳をすることで、翻訳の訳出のスピードが上がったり、翻訳をすることで、通訳のときの言葉がきれいになったり、互いに生かされると思います。理想を言えば、両方を続けていきたいと思っています。

 

硲:木村さんが働くうえで一番大切にされていることは何ですか?

木村:枝廣淳子さんが、天職を考えるうえで、「好き」で「得意」で「大事」なことをするといいとおっしゃっていますが、私にとって大事なことは、環境問題です。環境分野の仕事はやっていて楽しいと思いますし、環境に関する翻訳や通訳は自分が一生懸命勉強していることであり、これが私にとって大事なことだと思っています。と言っても、他の分野が大事じゃないというわけではありません。自分が一番大事だと思っている分野でなくても、ご縁のある仕事を一つひとつ誠実にすることが大事だと思っています。

 

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多言語化を進めて気づくこと


photo by Volker Gilbert

多言語を扱えるチーム作りを進めています。

その第一歩として行っているのが、私たちのチームコンセプトの多言語化。

ENWのスピリットとスタイル

各国出身のパートナーと協力を経て、英語、中国語(簡体字)、ポルトガル語、そして今スペイン語版を作っています。

これをじっくりやっていると、いろいろ気づきがあります。

例えば、各国の文化的背景の違いと言葉の選択、補足説明などについて。

中でも興味深かったのが、私たちのENW流の1つである、
「短く濃く働く」
というコンセプトの伝え方。

「短く濃く働く」。

そこには、
・長時間労働を前提にせず、集中して価値を生み出す工夫をし、それをサポートしあおう。
・人生のプロフェッショナル、ソーシャル、プライベートのバランスを自ら責任をとってデザインしていきたい。

という思いを込めています。

いろいろ議論をして、各国語での表現は次のようになりました。

英語
We work. We focus. We create value.

ポルトガル語
Nós trabalhamos focados em criar valor .
(“We work with focus on creating value”というニュアンス)

中国語(簡体字)
用短时间高密度地工作
(“Short time to work with high-density”というニュアンス)

お気づきのように、
英語、ポルトガル語では「短く」を直接述べていません。

特にブラジルでそのようなのですが、
「長時間労働」がそもそもよしとされておらず、
社会問題になっていないということがあります。

個人がソーシャル、プライベートを大事にするので、むしろ、仕事時間を濃縮することは当たり前なのでということでした。

日本で強調したいことが、他国では(当たり前すぎて)
あまりピンとこない、ということかもしれません。

逆に、日本では当たり前のことが、他国からすれば
貴重で素晴らしいということもたくさんありますね。

多言語、多文化であることを前提としたチームづくり。

そこにどんな学びがあり、新たな文化(カルチャー)が生まれていくのか、楽しみであります。

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100人100様の関わり方を

photo by neiltron on Flickr

100人100様のいろんな関わり方を実現できたら。

私たちは考えています。

例えば個人事業主という立場で関わってくださるとき、
自分の他の仕事が9割で、ENWの仕事を1割受けてくださる場合や、
より深く関わっていただいて、5割:5割という場合があります。

その場合、「他の仕事」にもバリエーションがあって、
相手は1つか2つの会社かもしれないし、10人の個人かもしれません。

「半農半X」のワークスタイルをとっている方は、
Xの部分で、いろいろな成り立たせ方があるでしょう。
その1割でも2割でも、
ENWでの仕事を一部取り入れてくださったらうれしいなと思います。

もちろん個人事業主ではなく会社形態にしていて、一人、
あるいは少人数でされているプロフェッショナルの方ともパートナー関係を作りたいと思います。

例えば、9割は自分の会社の仕事だけれども、可能性を広げる意味でも、
1割はENWに参加したいとおっしゃっていただくケースも出てきています。

そのときのENWでの1割の仕事は、クライアントのいるプロジェクトに限らず、
私たちの企画力やチーム体制をレベルアップする内部プロジェクトでも歓迎です。

しかしこれらは簡単ではないでしょう。

個人が1社ではなく複数の会社への関わりをもつとき、
・ 守秘義務の扱い方
・ スケジュールの共有
・ 貢献と収入の考え方
・ 経費や情報のサポート体制
・ 複数のチームで働く技術
などが課題になってきます。

私たちがめざすのは、
これらをしっかりと考え抜いて、
バランスよく成立させる、
柔らかくて強い組織。

関わり方、働き方のモデルを一緒に考えてみませんか?

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オンライン会議に必須のツール

Pencils and Moleskines 04

オンライン会議を効率よく進めるためのツール、
様々あるのですが、特にENWで利用しているものをご紹介します。

次から次へと新しいツールが登場してきているので、
すぐにこれと決めるよりも、色々試しながら
自分たちにフィットするものを見つけていくとよいと思います。

●Skype  http://www.skype.com/intl/ja/home/
これがなくては始まらない、無料電話ソフト。
ただし急に使えなくなっても機能するよう、
代替ツールについても検討が必要です。

●Google Document  http://www.google.com/google-d-s/hpp/hpp_ja_jp.html
記録に。情報共有に。
ENWの場合、ほとんどの会議でSkypeとGoogle Docsを併用して進行します。

●Team Viewer  http://www.teamviewer.com/ja/index.aspx
デスクトップのリモートコントロール
(自分のPCをネット経由で違うPCからでも操作できるようにすること)や
デスクトップ共有(無料版では最大5人まで)が可能なツールです。

●Brabio  http://brabio.jp/
オンラインでのガントチャートです。
複数のタスクが同時進行しているプロジェクトの
現状確認に使用します。

●Dropbox http://www.dropbox.com/
資料置き場として使っています。

チームで効率よく使っていくためには、
色々なツールの存在を頭の片隅に置きつつ、
普段利用するものは2~3にしぼることをオススメします。

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ライフステージに合わせた働き方―家族の介護が必要になったら 第1回

autumn leaves between sun halos and flashlight
By oedipusphinx — — — — theJWDban

考え方―大事にすること、あきらめること

前回のプロローグに続いて、今回から具体的にお話ししていきます。

ちょっと長くなりますが、当時の状況から。母は嫁いでから家族で、父が倒れてからは一人で、家業の八百屋を切り盛りしていました。自分で自動車を運転して市場に仕入れに出かけ、病院や施設の給食の配達もこなし、元気に働いていました。

私は当時、週に3回大学予備校での英語講師として、20~30人の英語科を担当し、その他富山の工作機械のメーカーからマニュアル翻訳の仕事をいただいて、在宅で翻訳をしていました。

そんな時、母が何でもない平地でバランスを崩し倒れることが続き、どうもおかしいと精密検査を受けた結果「多系統委縮症」と診断されました。

パーキンソン病と似ているのですが、母の病気は小脳がだんだんと委縮していき、運動神経への指令がうまくいかなくなり、だんだんと身体が動かなくなって最後には呼吸困難で亡くなる病気で、現代の医学では治療薬や治療法がない、お母さんの場合は長くて2年でしょう、と医師に告げられました。

それから一年をかけて、母の仕事を整理し、住んでいた家では段差が多くて、いずれ動けなくなったときに困ると、住まいも変えました。母には自動車の運転が危ないこと、少しずつ身体が動かなくなってしまうことだけを伝えて、仕事を「卒業」してもらいました。そして、身体機能を維持できるように、夕食当番になってもらう、曜日を決めて掃除機かけをするなど、家でできることを見つけてこなしてもらっていました。

100%在宅の仕事に切り替える

しかし、診断を受けて1年半、一人で家に居てもらえなくなる状態まで病気が進行しました。予備校での仕事は、志望校への合格を目指してがんばっている生徒たちが力をつけ、夢をかなえるのをサポートできるのは楽しいことでしたし、授業は人間相手、翻訳はパソコンの画面上の文字に向かってと、性質が正反対の仕事で、私にとってはちょうどバランスがとれている状態で、満足していました。そしてなにより、私の収入の約半分が予備校講師としての収入でした。

悩んだ末、私は年度末に予備校での講師の職を辞めて、在宅の仕事だけに絞ることに決めました。生徒の受験の一番大切な時期に母の病状が悪化した場合、仕事に集中できる自信がなかったというのが一番の理由です。経済的なことは、何とかしようと考えました。在宅での翻訳に100%注力しようと思えたのは、エコネットワークスに出会っていたことも大きな要因です。

選択肢として、デイケアを全面的に利用して、ワークスタイルを変えない方法もあったと思いますが、家にいることが何より好きだった母の思いを大切にしたかったので、家計から介護に当てられる部分とのバランスも考えて、週2回デイケアを利用して仕事に集中する日とし、その他の日は、介護をしながら仕事をするというスタイルを始めました。

経済的な状況維持と英語講師としての仕事はあきらめましたが、家族へのエネルギーと時間、「翻訳」と言う仕事を選びました。何を守り、何を捨てるか。答えは結局のところ、自分の中にある、というのが実感です。

もし、今迷っているなら、「今、自分が一番大事にしたいこと」はなにかを確認することから始めてみてください。私の場合は、「限られた時間の中で、できるだけ母が家にいる時間を確保すること」でした。例えば「今どうしても手放せないプロジェクトがある」場合は、家族にとって一番快適なデイケアサービスを探し、理解を得るよう伝えるなどです。

友人の話を聞くと、どんな介護の方法があるのかを検討して、それから自分の仕事をそれに合わせることが多いように思いますが、介護は長期戦なので、自分の心が折れないようにするためにも、私はまず大事なことを見極めてから、できる方法を探すとよいと思います。

次回は、家族の協力と、母の仕事への理解について、お話しします。

 

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