ロックバンドと気候変動対策

2019 / 6 / 5 | 執筆者:Yukiko Mizuno

今回は英紙ガーディアンのウェブサイトの記事をご紹介します。

オーストラリアのロックバンドCloud Control(クラウド・コントロール)のメンバー、ハイディ・レンファーさんは、自分たちのコンサートツアーが環境にもたらす影響について懸念していました。専門家に算出してもらったところ、2週間の国内ツアーだけでも、オーストラリアの平均的な世帯の年間排出量に相当する約28トンのCO2を排出することが分かりました。

そこでレンファーさんは、環境配慮型の投資を行う年金基金のファンドなどと協力して、アーティストがソーラーファームに投資するためのプラットフォームFEAT.(Future Energy Artists)を立ち上げました。すでに複数の著名アーティストがFEAT.への参加を表明しています。

FEAT.では、最低投資額を低く設定し、全額一括での入金だけでなくコンサートツアー収入の一部を投資する方法も提案するなど、アーティストが参加しやすいよう工夫しています。また、太陽光で発電された電力を市場で販売し、投資者に年間5%の利益が出るようにすることを目標としています。

クィーンズランド州南部に建設予定の80ヘクタールのソーラーファームは、約1万1000世帯に30年にわたり電気を供給できる規模で、クラウド・コントロールの国内ツアーに換算すると2000回分に相当します。

記事を読んで、レンファーさんの姿勢と行動力が強く印象に残りました。彼女は、自分の職業活動が環境に負荷をかけているという事実を認識したうえで、自分だけでなく業界の仲間も積極的に参加できるような環境投資のしくみを作りあげたのです。

以下は、FEAT.のウェブサイトの言葉です。

We recognise that industries can change, and environmental awareness can become the default operating mindset when people are offered a simple solution.
どんな産業でも変わることができると思います。そして、シンプルな解決策を提供すれば、環境に配慮することが、何かをするときの基本姿勢になりうると思うのです。(試訳)

具体的な解決策は国や業界によって異なりますが、こうした考え方や姿勢は、広く応用できるものだと思います。オーストラリアのロックバンドが始めたこの取り組みが、今後どのような広がりを見せていくかが楽しみです。

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