日本語でも進みつつある、海外企業のCSR情報開示

2019 / 1 / 24 | 執筆者:EcoNetworks

日本企業のCSR情報の多くは英語に翻訳されますが、海外の企業が情報を和訳するケースは、まだそこまで多くありません。例えば国外メーカーのアディダスやナイキ。そのレポートは世界で高く評価されていますが、日本語で読むことはできません。レポート以外にウェブサイトで翻訳されている日本語のCSR情報もごくわずかといえます。

両社とも興味深い取り組みを行っていたり、力強いメッセージを発信していたりするので、もっと日本の消費者に向けて、日本語でもアピールしてくれたらと思わずにいられません。

ナイキはプラスチック再生素材の利用に力を入れています(FY16/17 Sustainable Business Report p23: Recycled polyester)。また、アディダスは海洋プラスチックを素材としたランニングシューズを販売し、これに関連して昨年RUN FOR THE OCEANSキャンペーンを開催しました。私がランナーだったら、参加してみたいイベントです。

ナイキの英語のサステナビリティサイトは、まるでプロモーションビデオのようです。サステナビリティをブランドイメージの重要な要素と捉え、一般消費者向けに積極的に情報を発信していることが窺えます。

上記サイトの冒頭に、次のような言葉がありました。

Our purpose is to use the power of sport to move the world forward.

確かに、スポーツには世界をよりよい方向へ導く力がありそうです。

英ガーディアン紙によれば、一般的なランニングシューズ1足のライフサイクルにおいて13kgのCO2 が排出され、これは100ワットの電球を1週間付けっぱなしにした場合のCO2排出量に匹敵します。靴1足も、もっと大切に履かなければと改めて思います。

私たち消費者がCSRへの取り組みを考慮して製品を選ぶことは、特に日本ではまだ主流とは言えませんが、メーカーが積極的に魅力的な活動をアピールすることで、消費者の意識も高まるはずです。

海外の企業で、積極的に日本語で情報を発信している企業もあります。ネスレ日本は、基本理念のCSVページや報告書も日本語で読むことができます。また、医薬品メーカーのノボ ノルディスクは、日本語ウェブサイトをリニューアルし、sustainabilityのページも充実、統合報告書の日本語版もアップされています。

東京オリンピックを翌年に控える今、スポーツ用品メーカーが日本語での情報開示をさらにリードし、私達の意識を高めてくれる→私達が社会や環境にいい商品を選択するようになる→企業がより積極的にCSRに取り組む。そんな相乗効果が生まれることを期待しています。

(翻訳者、翻訳コーディネーター/ Yasuko Sato)

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