その問題解決、SolveそれともResolve?

2018 / 11 / 21 | 執筆者:EcoNetworks


Photo by The Bakken Museum

CSRレポートでよく登場する「解決する」という言葉。
訳語としてsolveやresolveを使用することがよくありますが、2つの語のニュアンスは少し異なります。

Oxford Advanced Learner’s Dictionaryで混同しやすい3つの定義を見てみます。

(1) solve something to find the correct answer or explanation for something
(ものごとの正しい答えや説明を見つける)

She solved an equation/a puzzle/a riddle.(数式/パズル/なぞなぞを解いた)
He solved a crime/mystery.(犯罪/謎を解決・解明した)

これは比較的分かりやすく、客観的な答えが存在するときはsolveを使えばよさそうです。

次の(2)と(3)の定義の違いはもう少し微妙に思えます。
(2) solve something to find a way of dealing with a problem or difficult situation
(問題や難しい状況に対処する方法を見つける)

(3) resolve something/itself to find an acceptable solution to a problem or difficulty
(問題や困難の許容できる解決策を見つける)

どちらも難しい問題を「解決する」時に使いますが、resolveは「許容できる解決策を見つける」と定義されているように、必ずしも双方が満足する方法とは限らず、折り合いをつけて問題を終わらせるというニュアンスが含まれます。

いくつか具体的な使用例を見てみます。

まず、ニュース記事の見出しです。
Pursue dialogue to resolve Henoko relocation standoff(Japan Timesより)
(辺野古移設の行き詰り解消のための対話を推進:試訳)
双方が完全に満足できるような正しい答えのない外交問題では、お互いが歩み寄り、合意できる方策を見つけて問題を解決するため、resolveが使われるシーンが多そうです。

次はsolveを使った見出しです。
Robots might solve Japan’s labor problems(CNBCより)
(ロボットが日本の労働問題を解消する可能性:試訳)
solveはresolveより、すっきりと問題を解決できるシーンで使われる印象です。

最後はCiscoの2017年CSRレポートから。
To solve the complex problems of tomorrow we need a breadth of knowledge and experience.
(未来の複雑な問題を解決するには、幅広い知識と経験が必要だ。:試訳)

適切な訳語を選ぶには、文脈全体からどんなニュアンスの「解決」なのか、内容をしっかり理解する必要があると改めて感じています。

(翻訳者、翻訳コーディネーター/ Yasuko Sato)

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