社会貢献をSocial Contributionとしない理由

2018 / 10 / 5 | 執筆者:二口 芳彗子 Kazuko Futakuchi

Photo by International Disaster Volunteers

CSR・サステナビリティレポートやウェブサイトの見出しやタグでよく使われる
「社会貢献」。直訳はsocial contributionです。

決して間違いではないのですが、クライアントの定訳でない限り
ここ2、3年ほどこの訳語をご提案しません。

その主な理由は、contribution が持つニュアンスに「寄付」があるからです。

サステナビリティ報告書の国際基準GRIスタンダード415-1でも、
political contribution =「政治献金」で、お金を出す意味合いが前面に出ています。
企業の最近の社会貢献活動は、単に寄付するのではなく、地域とつながり共に発展することを
目指すもので、そぐわないと考えるからです。

それでは、どのような訳語を選択すればよいでしょうか。

例えば、組織の社会的責任に関する国際規格ISO26000の7つの中核主題community involvement and development からcommunity development = 地域開発をご提案しています。
SOMPOホールディングスが7年間続けている「復興支援マルシェ」など、地域振興を促進する活動に相応しいでしょう。

その他には、さらに広い社会貢献活動に適した表現として、
corporate citizenship をご提案しています。
企業も市民社会の一員として、地域社会の発展に責任を果たすというコミットメントを
表現することができます。

IBMが1969年に宣言し広まったという歴史のある表現ですが、
例えば、ボランティア休暇を利用して北海道地震の災害ボランティアとして炊き出しや
復旧作業に参加する活動にふさわしいと思います。

見出しをまず訳すのではなく、個別の活動を読み込んだ上で適切な表現をご提案したい。
そのような思いから、他にも「とっておきのカード」を増やしていきたいと思っています。

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