ジェンダーとことば~LGBT、そしてSOGI

2017 / 12 / 9 | 執筆者:二口 芳彗子 Kazuko Futakuchi


UN women Facebook

11月23日に地元で開催された第1回『LGBTと教育フォーラム』in 金沢に参加しました。

副題は「SDGs「誰も置き去りにしない」から考える、地域コミュニティにできること」。
フォーラム冒頭で紹介されたこの副題に、
モデレータのお一人グッド・エイジング・エールズ代表の松中権さんから
「ところで、SDGsではLGBTやセクシャル・マイノリティという表現はあるんですか?」
との問いが。

国連大学OUIKの永井三岐子事務局長は、実はSDGsでは明文化されていない、
それは、同性愛を違法としたり、禁止する国や地域があるため、と話します。

しかし続いて、明文化はされていなくとも、セクシャル・マイノリティの方が抱える困難の解決は、SDGsの目標10「人や国の不平等をなくそう」の達成でもある、と。

冒頭のUN Women Facebookのインフォグラフィックスでも、
世界45カ国で女性同士の交際は違法であり、男性同士の交際は72カ国で禁止されている現実があり、このような差別的な慣行が同性愛者に与える影響として
・暴力に対する脆弱性を高める
・法律によらない逮捕や拘留
・差別されない権利やプライバシー権の侵害
を挙げ、差別をなくそうと呼びかけています。

23日のフォーラムでは、登壇者の方から、ご自身が好きになる人の性別(性的指向)と
自分がどの性別かという認識(性自認)に気づいて、
社会的に与えられた性別とのギャップに悩みながらも、周りの人の理解を得て
生き生きと活動する様子、また、教育現場でLGBT教育と配慮の必要性を広める活動に
取り組んでいる方のお話もお聞きできました。

お一人おひとりのストーリーがありますが、中でも特に印象的だったのは
エンタメサイト『やる気あり美』を運営する太田尚樹さんのお話。
バレーボール部の仲間にカミングアウトしたときに「太田は太田だから」の言葉が。
一緒にがんばった仲間だからこその信頼関係があり、受けとめてもらえた、と。

ダイバーシティに関する課題は、生きてきた中で得た個人の価値観にも
深く関わるからこその難しさがあり、粘り強さが必要です。
丁寧に人間関係を作ろうとする努力があれば、そしてお互いの価値観を
認めることができれば、変わっていけるのではないでしょうか。

多様性を受け入れる社会への移行に取り組む組織や企業の増加にともなって
LGBTという言葉が広く認識されるようになりましたが、さらに進んで
SOGI(ソジ)が浸透しつつあるということも、このフォーラムで再認識しました。

SOGIは、前述の性的指向と性自認(Sexual Orientation and Gender Identity)の
頭文字をとった略称。この言葉の良いところは、
個別に少数派の方についてでなく、すべての人について用いられる中立的な言葉であること。

一人ひとりにSOGIがある。このような表現を翻訳でも採用していけたらと考えています。

◆ 開催報告はこちらです。末尾に当日の講演資料(スライドシェア)もあります。
ぜひご覧ください。
【開催報告】 第1回『LGBTと教育フォーラム』 in 金沢 〜SDGs 「誰も置き去りにしない」 から考える、地域コミュニティにできること〜

このエントリーをはてなブックマークに追加

翻訳トレーニング講座 受講者募集中!

環境やサステナビリティの分野を専門とする翻訳を志す方の成長をサポートする翻訳講座「サステナビリティ翻訳トレーニング」。実際にご依頼いただくことの多い報告書や資料に類似する内容を課題とし、受講者の方のレベルアップにプロ翻訳者でもある講師が伴走します。
※ 受講のお申し込み受付を終了しました(2018/10/31)。

言葉にまつわるエトセトラを募集中!

この単語の訳にいつも頭を悩ませる……よりよい英語表現が知りたい……
このブログで取り上げてほしいワードがあればこちらよりご連絡ください。

お名前
メールアドレス
取り上げてほしいワードなど

* 内容についてお問い合わせをする場合があります
* すべてへのお答えをお約束するものではありません
* CSR、サステナビリティ分野の内容を優先します

プライバシーポリシーに同意する