子どもたちの「今年の言葉」

2017 / 11 / 15 | 執筆者:Yukiko Mizuno

Children’s Word of the Year

英オックスフォード大学出版局が選ぶWord of the Year(今年の言葉)。2016年はpost-truthが選ばれたことを以前にこのブログで取り上げました。2017年はどんな言葉になるのだろうと思いながら検索をしていたら、Children’s Word of the Year(子どもたちの「今年の言葉」)を見つけました。

これは英BBCの全国向けラジオ放送Radio 2が毎年、5~13歳の子どもを対象に行っている500ワードの作文コンテストに応募された文章を、英オックスフォード大学出版局が分析して選ぶものです。2015年の言葉はhashtag(ハッシュタグ)、2016年はrefugee(難民)。そして2017年はtrump(トランプ)です。

コンテストが始まった週にドナルド・トランプ氏が米国大統領に就任したというタイミングも、この言葉の使用頻度に影響したかもしれないと発表サイトに記載されていますが、全体的な傾向として今年の作文には、政治的な用語が多く使われていたようです。

オックスフォード大学出版局では上記とは別に、オーストラリアでも作文コンテストを行い、子どもたちの「今年の言葉」を分析しています。こちらは、今年はequality(平等)が選ばれました。

Equalityは、オーストラリアの小学生が自分を取り巻く世界にどのような関心を持つかを表わす今日的な言葉の例だと、審査員は評しています。作文にはequalityが、ジェンダーや人種の平等、結婚の平等(同性婚を認めること)、同一賃金、障がい者の権利といった社会的な問題から、スポーツ、さらには子どもたちにとって身近な兄弟姉妹の間での平等といった文脈で使われています。コンテスト結果の要約から、子どもたちの文章を引用します。

Why can’t same-sex couples have the fairytale wedding and live happily ever after?
(仮訳)なぜ同性のカップルは、おとぎ話のような結婚式を挙げて、その後いつまでも幸せに暮らすことができないの?

Equality can be as simple as siblings getting the same amount of ice-cream at the beach.
(仮訳)平等というのは、兄弟姉妹がビーチで同じ量のアイスクリームをもらうのと同じくらい、難しくないことだと思います。

子どもたちが取り上げる言葉には、善かれあしかれ、世相が反映されます。子どもの現代社会の問題に対する視線はストレートで、大人が学ぶべき点も多いように思います。日本で同じような分析をしたら、どんな言葉が選ばれるだろうな、と思いを巡らせました。


“Two kids writing on paper” by U.S. Department of Agriculture is licensed under CC BY 2.0

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