Prosumers 私たちは消費者であり、生産者でもある

2017 / 9 / 1 | 執筆者:Yukiko Mizuno

REN21(21世紀のための自然エネルギー政策ネットワーク)では、毎年、世界の自然エネルギーの概況をまとめた報告書を発表しています。今回は、その2017年版報告書から用語を一つご紹介します。

Prosumer。1980年代にprofessionalまたはproducerと、consumerを足してできた言葉で、英和辞典ではカタカナで「プロシューマー」、あるいは「生産者消費者」、「自給自活者」などとなっています。REN21の用語集での定義は以下の通り。

The idea that citizens are not just consumers but also have potential to be energy producers, particularly of renewable energy, playing an active role in the generation of energy, energy storage and demand-side management.
(仮訳:市民がエネルギーの消費者であるだけでなく、特に自然エネルギーの生産者にもなる可能性があり、発電や電力の貯蔵、デマンドサイドマネジメントにおいて積極的な役割を果たすという考え方。)

近年、自然エネルギーの小売りに関連する新しい制度や仕組みが各国で提案されています。

REN21報告書によれば、ニューヨーク市では、発電者が電力利用者と直接契約を結ぶ販売モデルが試行され、こうした分散型エネルギー売買のモデルは、ドイツやオランダ、英国にも登場しています。

またスイスでは、家庭用蓄電システムからの電力を集めて送電網に提供する新しいモデルが承認されました(前述のREN21レポートp. 36)。似たような仕組みは米国バーモント州にも見られ、ドイツでも試行中です。家庭用蓄電システムは従来、電力自給や非常用電源といった目的での設置が中心でしたが、こうした新たな仕組みが整備されていくと、蓄電システムを積極的な電力販売に利用しやすくなります。

分散型電源の存在感が高まっていく中で、市民は、消費者として受動的に電力市場に関わるだけでなく、供給者として積極的に参加できるようになりつつあります。世界各国、各都市で進む新たな仕組みづくりと「プロシューマー」の役割に注目していきます。

Photo: Steve Jurvetson
Graphic: Created by Nmm00005 (Own work) [CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons

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